法令上の制限 実戦篇

建築基準法の過去問アーカイブス 平成14年・問21 

建築確認・消防同意・工事完了検査の申請・重要文化財への適用除外・危害防止の措置


建築基準法に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。(平成14年・問21)

1.「建築確認を申請しようとする建築主は,あらかじめ,当該確認に係る建築物の所在地を管轄する消防長又は消防署長の同意を得ておかなければならない。」

2.「建築主は,工事を完了した場合においては,工事が完了した日から3日以内に到達するように,建築主事に文書をもって届け出なければならない。

3.「文化財保護法の規定によって重要文化財に指定された建築物であっても,建築基準法は適用される。」

4.「建築物の建築,修繕,模様替又は除却のための工事の施工者は,当該工事の施工に伴う地盤の崩落,建築物又は工事用の工作物の倒壊等による危害を防止するために必要な措置を講じなければならない。」

【正解】

× × ×

1.「建築確認を申請しようとする建築主は,あらかじめ,当該確認に係る建築物の所在地を管轄する消防長又は消防署長の同意を得ておかなければならない。」

【正解:×平成10年・問20,平成14年・問21,平成15年・問20,

◆消防同意

 建築主事又は指定確認検査機関が建築確認をする場合には,原則として,当該建築物の工事施工地又は所在地を管轄する消防長(消防本部を置かない市町村では,市町村長。)又は消防署長同意を得なければ当該確認をすることができません(建築基準法・93条1項)

 本肢は「建築確認を申請しようとする建築主が〜同意を得ておかなければならない」となっているので誤りです。本肢の場合,同意を得なければならないのは,建築確認を申請しようとする「建築主」ではなく,建築確認をしようとする「建築主事」だからです。

●消防同意
(許可又は確認に関する消防長等の同意等)
第93条  特定行政庁、建築主事又は指定確認検査機関は、この法律の規定による許可又は確認をする場合においては、当該許可又は確認に係る建築物の工事施工地又は所在地を管轄する消防長(消防本部を置かない市町村にあつては、市町村長。以下同じ。)又は消防署長の同意を得なければ、当該許可又は確認をすることができない。

 ただし、確認に係る建築物が防火地域及び準防火地域以外の区域内における住宅(長屋、共同住宅その他政令で定める住宅を除く。)である場合又は建築主事若しくは指定確認検査機関が第87条の2(建築設備への準用)において準用する第6条第1項若しくは第6条の2第1項の規定による確認をする場合においては、この限りでない

2.「建築主は,工事を完了した場合においては,工事が完了した日から3日以内に到達するように,建築主事に文書をもって届け出なければならない。

【正解:×昭和57年・問21,平成4年・問21・肢3,平成8年・問23,平成14年・問21,

◆完了検査の申請は完了した日から4日以内に到達しなければならない

 完了検査の申請は,国土交通省令で定めるやむを得ない理由があるときを除いて,工事が完了した日から4日以内に到達しなければなりません(7条1項,2項)

 本肢は「文書をもって(工事完了を)届け出」,「3日以内に到達」としているので誤りです。

ここは法改正が平成10年にあって,昔は,「建築主は、第6条第1項の規定による工事を完了した場合においては、その旨を工事が完了した日から4日以内に到達するように、建築主事に文書をもって届け出なければならない。」となっていました。おそらく,改正前のことを覚えていた人をヒッカケル問題だった思いますが,何か奇妙な印象を与えます。

●完了検査と検査済証
(建築物に関する完了検査)
第7条  建築主は、第6条第1項の規定による工事を完了したときは、国土交通省令で定めるところにより、建築主事の検査を申請しなければならない。

2  前項の規定による申請は、第6条第1項の規定による工事が完了した日から4日以内に建築主事に到達するように、しなければならない。ただし、申請をしなかつたことについて国土交通省令で定めるやむを得ない理由があるときは、この限りでない。

3  前項ただし書の場合における検査の申請は、その理由がやんだ日から4日以内に建築主事に到達するように、しなければならない。

4  建築主事が第1項の規定による申請を受理した場合においては、建築主事又はその委任を受けた当該市町村若しくは都道府県の職員(以下この章において「建築主事等」という。)は、その申請を受理した日から7日以内に、当該工事に係る建築物及びその敷地が建築基準関係規定に適合しているかどうかを検査しなければならない

5  建築主事等は、前項の規定による検査をした場合において、当該建築物及びその敷地が建築基準関係規定に適合していることを認めたときは、国土交通省令で定めるところにより、当該建築物の建築主に対して検査済証を交付しなければならない。

3.「文化財保護法の規定によって重要文化財に指定された建築物であっても,建築基準法は適用される。」

【正解:×昭和54年,平成11年・問20・肢4,平成14年・問21・肢3,

◆建築基準法の適用除外−重要文化財−

 国宝,重要文化財等に指定または仮指定された建築物には,建築基準法の適用が除外されています。〔特定行政庁が建築審査会の同意を得ればその原形の再現においても建築基準法の適用が除外されている。〕(建築基準法・3条・1項・1号)

重要文化財などの保存のために,適用除外になっています。

●重要文化財などの適用除外
(適用の除外)
第3条  この法律並びにこれに基づく命令及び条例の規定は、次の各号の一に該当する建築物については、適用しない。

一  文化財保護法 (昭和25年法律第214号)の規定によつて国宝重要文化財重要有形民俗文化財特別史跡名勝天然記念物又は史跡名勝天然記念物として指定され、又は仮指定された建築物

二  旧重要美術品等の保存に関する法律(昭和8年法律第43号)の規定によつて重要美術品等として認定された建築物

三  文化財保護法第98条第2項 の条例その他の条例の定めるところにより現状変更の規制及び保存のための措置が講じられている建築物(次号において「保存建築物」という。)であつて、特定行政庁が建築審査会の同意を得て指定したもの

四  第1号若しくは第2号に掲げる建築物又は保存建築物であつたものの原形を再現する建築物で、特定行政庁が建築審査会の同意を得てその原形の再現がやむを得ないと認めたもの

4.「建築物の建築,修繕,模様替又は除却のための工事の施工者は,当該工事の施工に伴う地盤の崩落,建築物又は工事用の工作物の倒壊等による危害を防止するために必要な措置を講じなければならない。」

【正解:

◆危害防止の措置

 建築物の建築,修繕,模様替又は除却のための工事の施工者は,政令で定める技術的基準にしたがって,当該工事の施工に伴う地盤の崩落,建築物又は工事用の工作物の倒壊等による危害を防止するために必要な措置を講じなければなりません。(建築基準法・90条・1項,2項)


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