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 宅建試験過去問チュートリアル

 このディレクトリーでは,過去問をさまざまな角度から分析します。過去問のトポロジーを見ていくことによって,本番の試験のときに正解肢を導くヒントになることを願っています。

 頻出問題は,毎年どれくらい出題されるか。
 「頻出問題」のお話をするには,まず前提となる「頻出問題って何?」というところからはじめなければいけません。 頻出問題とは,読んで字の如し,よく出る問題のことです。しかし,その頻度が問題です。

 宅建試験の四つの分野,民法,法令制限,宅建業法,税法その他とも,頻出問題といわれているものには若干ながらその度合いが異なります。

 例えば,宅建業法は類似問題がでやすいといわれていますが,これは法令の条文数ー出題可能な箇所は限られているーによります。つまり,条文数の少ない法令については,問題を作るにしてもバリエーションは限られているということです。このため,どうしても似たような問題が出題されるのです(類似問題が出題される時間的間隔が短い)。これは,得点しやすいことに通じます。⇒ 類似問題が出題されやすい法令ではほぼ4肢中2肢〜3肢は知っているはずです。

似たものがでやすい法令=宅建業法,都市計画法,国土利用計画法,農地法,宅地造成等規制法,不動産取得税,固定資産税,印紙税,登録免許税,

   ⇒ 宅建過去問の各法令別のインデックスをご覧になれば分かります。

 それに対して,例えば民法は,出題可能な条文だけ見ても数百に上ります。これに判例が加わるので,とてつもないバックボーンがあります。そのため,どうしても似た問題というのは最低でも数年間隔にならざるを得ません。建築基準法もこれと同じことが言えます。このため,民法や建築基準法では類似問題が出題される時間的な間隔は他の法令に比べて,どうしても長めです。⇒ 民法や建築基準法では,4肢中1肢〜2肢がどこかで見たことがあるはずです。

 さて,では宅建試験の出題で,頻出問題はどのくらいを占めているのでしょうか。これまでの過去問を分析して総合的に判断すると,例年の平均的な出題比率の姿はだいたい以下のようになっています。(50問4肢として,200肢で見た場合。年度や分野別により比率は変わります。)

 頻出問題

             〜60%           

 出題頻度の
 少ないもの

 25%〜30%

 初出題  

 10%〜20%

  ※過去に出題されていたものに近いものも含む。

 <注意>初出題は年度によっては200肢のうち,30%近く出題される場合があります。

 この三つの組合せによりその年の難易度が決まります。ただし,初出題のものが正解肢になるパターンの問題も最近は増えているので,正解肢の平均的な姿ではありません。

 ●平成18年の初出題が正解肢であった問題数 (50問中13問,26%)

 過去問に関連しているものやバックボーンをチェックしておけば大半の問題が得点可能です。

   民法  法令制限  宅建業法 税法その他 合計
 初出題が正解肢  7  2  0  4  13問
 26%
 レアなものが正解肢  5  3  2  0  10問
 20%
 頻出のものが正解肢  4  4  14  5  27問
 54% 

※統計問題の「2年度前の新設着工住宅戸数」の出題も含む(例年は前年または前年度)。

 平成18年の合格基準点は34点でした。このことと併せて判断すると,頻出問題だけ見ていたのでは合格点にはわずかながら足りないということが分かります。

 頻出問題を確実に取れるようにすることは当然のことで,アウトプットでは第一段階として頻出問題をマスターすることが必要です。その次の第二段階として,頻出問題ではない部分をどのように攻略するかが試験対策上は重要なポイントになります。

 宅建試験では,ある程度学習すれば25点〜30点は取れるといわれていますが,その25点〜30点は頻出問題をマスターしていればとれることが上からわかります。そこからいかに積み増ししていくかが工夫のしどころでしょう。

 ●平成19年の初出題が正解肢であった問題数 (50問中13問,26%)

   民法  法令制限  宅建業法 税法その他 合計
 初出題が正解肢  5  1  1  6  13問
 26%
 レアなものが正解肢  3  1  2  0  6問
 12%
 頻出のものが正解肢  8  7  13  3  31問
 62% 

〔補足〕 

 閲覧者の方から,早速,学習法での位置づけについてもコメントがほしいとのメールをいただきました。

 合格基準点まであと1〜2点で涙を呑んだ方たちの間では,<4肢のうち二つにまでは絞れるが,そのあと正解肢を選択できなかった>という感想が多いようです。残った2肢のうちから正解肢を選ぶ−多年受験を防止する上では,ここが最大のポイントだと思います。

 1) 基礎体力の重要性

 学習する上で「頻出問題」をマスターすることは基礎体力を養う訓練にも似ています。スポーツの世界では基礎体力ができていなければ,高度な技やテクニックを身につけることはできません。

 宅建試験でもそれと同じで,基礎体力−頻出問題を征服しないことには,頻出問題以外の問題を得点できるはずもないのです。基本書が大切なのはこの点です。

 (誤解を招くと困るので申し上げますが,頻出問題=基礎知識とは限りません。頻出問題をマスターするためには,その前提となる基礎知識を基本書でしっかり身に着ける必要があります。例えば,宅建業の免許の有効期間が5年というのは完全な基礎知識です。しかし,これについての出題は昭和55年以降,たった2回しか出題されていません。だからといって,知らなくてもよいということにはなりません。)

 2) 頻出問題以外の対策のポイント

 ただし,いつまでも頻出問題 (過去問最多出題) だけしかやらないというのも考え物。総合的な判断力を養成するにはある程度は予想問題や模擬試験もこなしておく必要があります。それらも見ておかなければ,牙を抜かれたライオンが狩りに出るのと同じで,本番の試験で,レアーな問題や初出題にパニックになって,思うように得点できないという事態が生じます。 最近の宅建試験では,頻出問題だけやっておけば勘と工夫で何とかなるようなものではないからです。ノイズに惑わされることなく,冷静に正解肢を選べるようにしたいものです。

 (これも誤解を招くといけないので申し上げますが,レアーな問題や初出題のものに血道を上げるということではありません。頻出問題項目との位置づけや頻出問題項目との関連から問題を解けるようにするということであって,決してレアーな問題や初出題のものを徹底的に調べ上げようということではないのです。基本的に,初出題項目は,改正法を除いて,これまで学んできた頻出問題に関連することが多いので,バックボーンもしっかり見ていきましょうということです。)

※予想問題や模擬試験・・・8月になると,過去問集よりも模擬試験等のほうが大規模店舗では売れるようになります。法改正で位置づけが変わったものや関連出題の可能性のあるものについてある程度は見ておきたい (免疫効果を得たい) という受験者が多いからです。無防備でいるのは危険であると判断してのことだと思います。


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