Brush Up! 権利の変動篇

正解・解説

各契約の終了に関する問題 2 当事者の死亡


【正解】

×

●メッセージ
 横断的に、各契約の終了をテーマにしている新傾向問題。組合契約や定期贈与契約といった耳慣れないものも出題されていますが、委任契約や使用貸借は過去問にも出題されているものなので、舞台装置に惑わされないことが必要です。

契約当事者が死亡した場合に関する次の記述は、民法の規定によれば○か×か。
                                         (平成13年・問6)

1.「委任契約において、委任者または受任者が死亡した場合、委任契約は

終了する。」(頻出問題)

【正解:

◆委任契約の終了事由 

 委任契約は、委任者または受任者の死亡・破産、受任者が後見開始の審判を受けたことによって終了します。(民法653条)

       委任者  受任者
 死亡  終了  終了
 破産手続開始の決定  終了  終了
 後見開始の審判  終了しない  終了   

 委任者が後見開始の審判を受けた場合は、委任者を保護する必要があるため、終了しません。

2.「使用貸借契約において、貸主または借主が死亡した場合、使用貸借契約は

効力を失う。」(類:平成9-8-3)

【正解:×

◆使用貸借契約 

 使用貸借は人間関係と信頼関係に基づく無償の貸借契約です。借主が死んだ場合は、特約のない限り使用貸借は終了します。(民法599条)

 しかし、貸主が死んだ場合、貸主の相続人が貸主の立場を引き継ぐことになります。
つまり、貸主の死亡では効力は失われないため、本設問は×になります。

       貸主  借主
 死亡  契約は終了しない

 貸主の相続人は
 貸主になる。

 契約終了 

 借主の相続人は
 借主にはなれない。 

3.「組合契約において、組合員が死亡した場合、当該組合員は組合契約から

脱退する。」

【正解:

◆組合契約

 組合契約では、特約がなければ、相続人が組合員の地位を承継することはできず、組合員の死亡により、組合契約から脱退します。(民法679条)

4.「定期贈与契約 (定期の給付を目的とする贈与契約) において、贈与者または

受贈者が死亡した場合、定期贈与契約は効力を失う。」

【正解:

◆定期贈与契約

 定期贈与契約は、贈与者または受贈者のどちらかがが死亡した場合、効力を失い、その契約の効力は相続人には及びません。定期贈与契約は当事者間の特別な一身上の関係に基づくものだからです。(民法552条)

  ⇔ 使用貸借契約 


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