Brush Up! 権利の変動篇

共有の過去問アーカイブス 昭和59年・問5


は3人で別荘を共有している。この場合,民法の規定によれば,次のうち誤っているものはどれか。(昭和59年・問5)

1.「別荘を増築するときは,の持分の価格に従い,その過半数の賛成が必要である。」

2.「は,それぞれ,別荘の全部について,その持分に応じた使用をすることができる。」

3.「別荘を建て替えるときは,全員の同意が必要である。」

4.「別荘が第三者により不法占拠されている場合,は,それぞれ単独で,その明渡しを請求することができる。」

【正解】

×

1.「別荘を増築するときは,の持分の価格に従い,その過半数の賛成が

必要である。」

【正解:×

◆変更行為

 共有物の物理的な変更(土地の形状変更・増築・改築・建替えなど)法律的な処分(売買契約の締結・取消・解除)するなど、共有物の性質や形状を変更することには、共有者全員の同意が必要です。(251条)

2.「は,それぞれ,別荘の全部について,その持分に応じた使用をすることが

できる。」

【正解:

◆共有物の使用は持分に応じたもの

 各共有者は,共有物の全部につき,その持分に応じた使用をすることができます。(249条)具体的な使用方法は、共有者で協議しますが、この使用方法の協議は管理行為になり、各共有者の持分の価格に従いその過半数で決します。(252条)

3.「別荘を建て替えるときは,全員の同意が必要である。」

【正解:

◆変更行為

 別荘の建替えは、変更行為なので全員の同意が必要です。(251条)

建物の増築・改築・建替え→変更行為全員の合意が必要

4.「別荘が第三者により不法占拠されている場合,は,それぞれ単独で,

その明渡しを請求することができる。」

【正解:

◆保存行為

 共有物の現状を維持するための以下の行為は各共有者が単独ですることができます(252条)

・共有物の補修・修繕
・共有物の侵害に対する妨害排除請求
・不法占拠者に対する返還要求
・所有権保存登記

 したがって、は,それぞれ単独で,不法占拠者に対して、その明渡しを請求することができます。

●共有物の保存・管理・変更
 保存行為  共有物の現状を維持する行為  単独でできる
 管理行為  使用方法の協議

 利用行為 (収益を図る)

 改良行為 (経済的価値を増加)

 共有者の持分の価格に従い,

 その過半数で決定する

 変更行為  物理的な変更

 法律的な処分

 全員の同意が必要

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