Brush Up! 宅建業法

正解と解説

媒介契約に関する問題1

あらかじめ、国土交通省令で定めるところにより、国土交通大臣の認可を受けた認可宅建業者の取引一任代理等の場合には、重要事項説明とその書面、契約書面、媒介書面なとが免ぜられています


【正解】

× × ×

●注意点

 宅建業法34条の2の、媒介契約書面(34条の2書面)、専任媒介契約・専属専任媒介契約の規制(有効期間・指定流通機構への登録・業務処理状況の報告)は、売買・交換の媒介契約の締結に関するものであり、貸借の媒介には適用されないことに注意してください。(代理契約の場合も同じ。)

媒介契約に関する次の記述は、宅地建物取引業法の規定によれば、○か×か。

1.「媒介契約書に記名押印する者は、宅地建物取引主任者である必要はない。」

【正解:

 媒介契約書とは、宅地建物取引業者と、その業者に媒介を依頼してきた相手方との間の契約書であり、したがって当該契約書に記名押印する者は当該取引業者となります。

<思い出そう!>

◆媒介契約の種類

ア.専任媒介契約

「この家を売って欲しい。 ただし貴社以外には依頼しません」

イ.専属専任媒介契約

「この家を売って欲しい。ただし貴社以外には依頼しません。私が買主を見

つけたときも貫社の媒介により売却します」

ウ.一般媒介契約

業者名を明らかにする“明示型”と、明らかにしない“非明示型”があります。

〔明示型の例〕

 A社に「この家を売って欲しい。ただしB社にも依頼しています。」

 B社に「この家を売って欲しい。ただしA社にも依頼しています。」

〔非明示型の例〕

 C社に「この家を売って欲しい。ほかに頼んでいるところはナイショ。」

2.「媒介契約の書面には、当該宅地又は建物を売買すべき価額又はその評価額を、

その根拠を明示して、記載しなければならない。」

【正解:×

 価額又はその評価額は、記載しなければなりませんが、その根拠を明示する義務があるのは、「高いですよ」「安いですよ」など、その“意見を述べるとき”です

根拠の明示は、文書でなくてもよいので、口頭でもかまいません

●頻出論点

【価額について意見を述べるときは必ず根拠を明らかにする】昭和58年・問41・肢2昭和59年・問46・肢1,昭和60年・問50・肢4,平成元年・問46・肢2,平成6年・問47・肢2,平成9年・問36・肢1,平成12年・問36・肢3,平成13年・問38・肢3,平成16年・問39・肢3,

〔取引主任者に根拠を明らかにさせなければならないという規定はない〕昭和58年・問42・肢2昭和61年・問37・肢1,昭和62年・問40・肢1,

3.「媒介契約の有効期間は、すべて3月を超えることができず、媒介契約の有効期間が

満了したとき、依頼者の申出がなくても、更新される旨(自動更新)の特約をすることもでき

ない。」

【正解:×

 「専任」媒介契約の場合、有効期間は3月を超えることはできず、また、依頼者の申出がなければ更新できません。

 しかし、「一般」媒介契約の場合、有効期間に制限はなく、また更新する場合も制限はなく、したがって、媒介契約の“すべて”が3月等になるワケではありません。

 なお、法規定ではありませんが、「標準媒介契約約款」(採否は任意の国土交通大臣が指定するワンパターンの書式)を採用した場合、一般媒介契約でも、その期間は3月を超えない範囲で定める旨の特約をします(標準媒介契約約款第7条)。

4.「宅地建物取引業者は、専属専任媒介契約を締結した場合は、依頼者に対し、当該

契約に係る業務の処理状況を少なくとも2週間に2回以上報告しなければならないが、専任

媒介契約を締結した場合にあっては、2週間に1回以上報告すれば足りる。」

【正解:×

専任媒介契約の場合は2週間に1回以上報告義務がありますが、“専属”専任媒介契約の場合、1週間に1回以上、つまり、毎週1回は報告義務があります。2週間にマトメて2回などはダメです。

●媒介契約の頻出論点
【当事者の双方と媒介契約を締結することは禁止されていない】平成13年・問45・ウ,

【賃貸借の媒介では,媒介書面の交付の規定は適用されない】<34条の2では,貸借の媒介契約について,特に規定はない>昭和58年・問40・肢1,平成7年・問48・肢1,平成15年・問45・肢3,

【媒介書面の交付は,媒介契約締結後遅滞なく】平成元年・問46・肢4,平成8年・問40・肢3,平成13年・問38・肢1,

【一般媒介,専任媒介,専属専任の区別なく,交付義務がある】平成14年・問34・肢2,

【依頼者が宅建業者でも媒介書面を交付しなければならない】昭和58年・問40・肢2昭和59年・問44・肢2,昭和60年・問50・肢2,昭和63年・問42・肢2,平成2年・問47・肢3,

【媒介書面の記名押印は宅建業者が行う】〔取引主任者ではない〕平成11年・問36・肢1,平成12年・問36・肢1,

【依頼者が宅建業者でも媒介契約の規定が適用される】〔記載事項〕平成9年・問36・肢2,〔自動更新の禁止〕平成9年・問36・肢3,平成14年・問34・肢1,


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