Brush Up! 宅建業法篇

正解・解説

営業保証金と保証協会に関する問題6


【正解】

× ×

宅地建物取引業法に規定する営業保証金、宅地建物取引業保証協会に関する次の

記述は正しいか。

1.「宅地建物取引業保証協会の社員は、還付が実行されたことにより保証

協会から還付充当金の不足額の通知を受けたとき、その通知を受けたときよ

り2週間以内に、その不足額を納付しなければならない。」

【正解:

この不足額の納付の場合は、社員の地位が失われた場合ほどの緊急性はない

ため、その通知を受けた日より「2週間以内」に還付充当金の不足額を納付

することになります。 

2.「1つの宅地建物取引業保証協会の社員である者は、他の宅地建物取引

業保証協会の社員になることができない。」

【正解:

宅地建物取引業に関し、取引により生じた債権を有する者が、弁済業務保証

金の還付を受けるにつき、いずれの保証協会から還付を受けるのかモメるお

それがあり、それでは相手方の保護に欠けるため、1つの宅地建物取引業保

証協会の社員となっている者は、他の宅地建物取引業保証協会の社員となる

ことはできません。

3.「宅地建物取引業保証協会は、社員が社員となる前に、当該社員と宅地

建物取引業に関し、取引をした者の有する取引により生じた債権に関し、弁

済が行われることにより、弁済業務の円滑な運営に支障を生ずるおそれがあ

ると認めるときは、当該社員に対し、担保の提供を求めることができる。」

【正解:

設問文の記述の通りですが、文末の「担保の提供」とは、弁済業務保証金分

担金の他に、一定の金銭等を預託等させることをいいます。

4.「宅地建物取引業者は、主たる事務所が移転したとき、常に営業保証金

の保管替えをしなければならないが、従たる事務所のみの移転の場合は、こ

の限りではない。」

【正解:×

ヒッカケ!

主たる事務所が移転しても、従前の事務所の近くに移転する等、もよりの供

託所が変わらなければ、営業保証金の保管替えの必要はありません。 

<関連>

◆営業保証金の保管替え(詳しくは基本書でご確認下さい)

[1] 金銭のみで供託していた場合

  「移転に要する費用の予納」→「移転」→「保管替え請求」

[2] 金銭のみでない供託をしていた場合

  「移転」→「供託(二重供託状態)」→「前の供託金の取り戻し」

5.「甲県知事免許を受けた宅地建物取引業者乙(主たる事務所A、従たる

事務所B及びCを有する)は、営業保証金1,000万円を、Aのもよりの供託

所に供託し、その供託物受入れの記載のある供託書の写しを添付し、その旨

を甲県知事に届出をしたとき、Aにおいてその事業を開始することができる

が、B及びCにおいては、その事業を開始することはできない。」

【正解:×

甲県知事が、乙に免許した条件は、主たる事務所のA、及び、従たる事務所

のBとCであり、その場合、政令で定める営業保証金の額は、Aが1,000万

円、B及びCについては各500万円、その合計額2,000万円をAのもよりの供

託所に供託し、その供託書の写しを添付し、その旨を甲県知事に届出をしな

ければ、B及びCにおいてはもちろんのこと、Aにおいてもその事業を開業

できません。 


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