Brush Up! 宅建業法篇

正解・解説

業務上の規制に関する問題4


【正解】

× × ×

1.「宅地建物取引業者が誇大広告等の禁止規定に違反したとき、訂正広告等の監督処

分を受けることはあるが、宅地建物取引業法による罰則は適用されない。」

【正解:×

違反の程度により、(訂正広告など必要な“指示”)、1年以内の期間を定めて“業務の全部

又は一部停止処分”、情状が特に重いときは免許取消しの処分がされます。(65条2項4項、66条1項9号)

 罰則としては、「6月以下の懲役若しくは100万円以下の罰金、又はその併科

が科せられます(81条1号)(両罰規定が適用)(84条)

<関連>

 誇大広告等につき禁止されている行為(32条)は、その誇大広告により人が誤認したか、

しないかにかかわらず、“誤認させるような表示をしただけで違反”となります。

 広告の手段は新聞、雑誌、チラシをはじめ口頭やインターネットによるものまで含まれ

ます。

 また、積極的に表示するものだけではなく、消極的に表示しないもの(市街化調整区域

にある旨を表示しないなど)も禁止されます。

2.「宅地建物取引業者は、未完成建物については、当該工事に関して、必要とされる政令

で定める許認可等が下りた後でなければ、売買の広告はもとより、賃貸借の媒介広告もする

ことができない。」

【正解:

未完成物件”については、広告した後における大幅な設計変更等から一般購入者を

護するため行政庁の許認可等がなければ「業」に関する広告をすることはできません(33条)

 復習になりますが、“業”とは、「当事者」として売買交換を行うことはもちろん、当事者を

「代理」または「媒介」して売買、交換若しくは貸借を行うことをいいます。

3.「宅地建物取引業者が、建築確認が必要とされる未完成建物の分譲広告をするにつき、

建築確認申請済みであれば、その旨を明記すれば、当該建物が完成前であっても、広告

をすることができる。」

【正解:×

“建築確認申請済み(=確認申請書が窓口で受理されたダケ)”の段階では建築確認が

下りるかどうかマダ不確定であり、相手方保護に欠けるため「建築確認済み」でなければ

広告できません。(32条)

▼建築確認での確認済証や開発許可での検査済証の交付を受けていなくても、建築確認・開発許可の処分が終わっていればよいので、混同しないようにしてください。

4.「宅地建物取引業者が、業務に関する広告をするとき、著しく事実に相違する等のして

はならない事項は、対象となる物件の現状に関する事項についてである。」

【正解:×

「物件の現状に関する事項」ばかりではなく、「将来の利用の制限」も含まれます。(32条)

 監督処分 罰則
 誇大広告等の禁止
 (32条)に違反
 業務停止

 (情状が特に重いときは免許取消し)

 6月以下の懲役、または、

 100万円以下の罰金(併科)

 広告開始時期の制限
 (33条)に違反
 指示処分  罰則はない
 取引態様の明示義務
 (34条)に違反
 業務停止

 (情状が特に重いときは免許取消し)

 罰則はない


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