宅地建物取引業者の義務に関する問題3

正解・解説


【正解】

× ×

1.「本店及び支店で宅地建物取引業者は、本店だけでなく支店においても、そ

業務に関する帳簿を備えなければならない。」

【正解:

 宅建業者は、その事務所ごと(本店だけでなく支店においても)に、その業務

に関する帳簿を備え、取引のつど定められた事項を記載しなければなりません。

 また、宅建業者は、業務に関する帳簿を各事業年度で末で閉鎖(=決算)し、

閉鎖後5年間は保存しなければなりません。

<関連>

宅建業者は、「業務に関する帳簿」を、国税調査官による請求ならともかく、取

引の関係者の請求により閲覧させる義務はありません。


2.「宅地建物取引業者は、事務所ごとに備えなければならない従業者名簿に関

して、その従業者が退職した場合、その最終の記載をした日から5年間保存しな

ければならない。」

【正解:×

 宅建業者はその事務所ごと(本店だけでなく支店においても)に、定められた

事項を記載した従業者名簿を備えなければなりません。

 但し、「案内所等」については、名簿備え付けの義務ははなく、その案内所等

を管轄している事務所において、名簿の中に必ず記載しなければなりません。

 さらに宅建業者は、従業者が退職等をしても、従業者名簿は“最終の記載をし

た日”から「10年間」保存しなければなりません。


3.「宅地建物取引業者は、取引関係者から請求があった場合、従業者名簿を閲

覧させる義務がある。

【正解:

設問文の記述の通りです。取引関係者にとっては、自分の取引をどんな人に任せ

るのかは関心事でもありますので、このように取り決められています。


4.「事務所ごとに置かれる、成年である専任の取引主任者の氏名・住所・事務

禁止処分の内容は、従業者名簿の記載事項である。」

【正解:×

◆「従業者名簿」の記載事項は…

 ア.従業者の氏名・住所

 イ.従業者の生年月日

 ウ.従業者の主たる職務内容

 エ.取引主任者であるか否かの別

   →つまり「主任者以外」の従業者も名簿に記載される

 オ.当該事務所の従業員となった年月日

 カ.当該事務所の従業員でなくなった年月日

 キ.その他国土交通省令で定める事項

したがって、本問の内容は、上記ア〜キに該当しません。

 なお、“事務禁止等”の処分内容は、従業員名簿ではなく、「宅地建物取引主

任者資格試験登録簿」へ記載されます。



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