法令上の制限 基礎編

都市計画法(概容)に関する問題3

都市計画の決定

正解・解説

設問1と設問2との違いに注意!!


【正解】

× ×

次のそれぞれの記述は、都市計画法の規定によれば○か、×か。

1.「都道府県が都市計画を決定しようとするときは、あらかじめ関係

市町村の意見を聴き、かつ、都道府県都市計画審議会の議を経て、一定の場

、国土交通大臣に協議しその同意を得なければならない。」

【正解:

 大まかには設問文の通りの手順を踏みます。

◆都道府県が定める都市計画の決定手続 (記述を統一しました)

[1] 都道府県が案を作成

↓ (必要に応じて公聴会等で住民の意見を反映)

[2] 案を公告・縦覧(2週間、しかし条例で伸ばすことができます

↓ (都市計画を決定しようとする理由を記載した書面を添える)

   (住民等は意見書を提出できる)

   関係市町村の意見を聴く。

[3] 都道府県都市計画審議会の議を得る

  (一定の場合、国土交通大臣に協議しその同意を得る)


[4] 都市計画決定


[5] 都市計画決定の告示、大臣・都道府県・関係市町村長に図書の送付、縦覧

  (告示があった日から効力が生じる)

 参考 ⇒ 東京都の都市計画の決定

        倉敷市の都市計画の決定

2.「都道府県は、都市計画を決定する際、関係市町村の意見を聴き、かつ

都道府県都市計画審議会の議を経て、国土交通大臣に協議し、その同意を得

なければならない。」

●設問1と設問2との違い
設問1と設問2との違いは,『一定の場』という文言が入っているかどうかです。

設問1・・・『一定の場』という文言が入っているのでになります。

設問2・・・『一定の場』という文言が入っていないので×になります。

【正解:×

 “あらかじめ国土交通大臣に協議し、その同意が必要な『一定の場』”とは、

「国の利害に重大な関係がある都市計画」の場合です。

       (都市計画法18条3項、施行令12条)

 通常は関係市町村の意見を聴き、都道府県都市計画審議会の議を経て決

定します。(つまり通常は、『国土交通大臣に協議してその同意を得る』必要はないのです。)

≪注意≫

 「都市計画区域指定」と「都市計画の決定」を混同しないようにしましょう。

都市計画区域指定」・・・都道府県は、都市計画区域を指定しようとするときは、関係市町村及び都道府県都市計画審議会の意見を聴くとともに、国土交通大臣と協議して同意を得なければならない。

都市計画の決定」・・・都道府県が都市計画を決定しようとするときは、あらかじめ関係市町村の意見を聴き、かつ、都道府県都市計画審議会の議を経て一定の場、国土交通大臣に協議しその同意を得なければならない。

相違点をチェックしましょう!!

 (1) 一定の場合にのみ国土交通大臣に協議しその同意を得 → 都市計画の決定

   国土交通大臣と協議して同意を得 → 都市計画区域指定
   ▼一定の場合という限定がないことに注意しましょう。

 (2) 関係市町村及び都道府県都市計画審議会の意見を聴くとともに
    →  都市計画区域指定

 あらかじめ関係市町村の意見を聴き、かつ、都道府県都市計画審議会の議を経て
    →  都市計画の決定

都道府県の定める都市計画の決定手続

 必要に応じて公聴会の開催→都市計画案の作成

                   (市町村に、資料の提出等の必要な協力を求める)

                   (市町村は、都市計画の案となるべき事項を申し出可能)

                   公告、および案の公衆への縦覧

                   (縦覧期間は2週間←条例で延長することができる

                   都市計画を決定しようとする理由記載の書面を添える)  

                   利害関係人の意見提出

                   関係市町村の意見を聴く

                   都道府県都市計画審議会の議

                   (一定の場合に国土交通大臣と協議し同意を得る)

                         ↓

                   都市計画の決定

                   告示および縦覧

【備考・1】都道府県の条例で、

      一定の場合に公聴会の開催を義務付けたり、縦覧期間を延長することを、

      別に定める事ができます。(17条の2)

    これは、市町村の場合も同じです。

●都道府県の都市計画の案の作成と市町村

市町村は、必要があると認めるときは、都道府県に対し、都道府県が定める都市計画の案の内容となるべき事項を申し出ることができる。(法15条の2第1項)

・都道府県は、都市計画の案を作成しようとするときは、関係市町村に対し、資料の提出その他必要な協力を求めることができる。(法15条の2第2項)

・市町村が定めた都市計画が、都道府県が定めた都市計画と抵触するときは、その限りにおいて、都道府県が定めた都市計画が優先するものとする。(法15条4項)

3.「都道府県または市町村は、都市計画を決定しようとするときは、その

旨を公告し、当該公告の日から2週間その案を公衆の縦覧に供さなければな

らないが、その案に係る区域の利害関係人等は、都道府県または市町村に

意見書を提出することができる。また、縦覧期間は、条例で延長することもできる。」

【正解:

 設問文の記述の通り、都市計画を決定するときには、このような手続が必要

となります。

4.「国土交通大臣の同意を必要とする都市計画は、その同意があった日か

ら、その効力を生ずる。」

【正解:×

 どのような都市計画でも、都市計画が決定した旨告示”があった日から

その効力を生じます。

●都市計画の告示等

都市計画法・第20条  

1 都道府県又は市町村は、都市計画を決定したときは、その旨を告示し、かつ、都道府県にあつては国土交通大臣及び関係市町村長に、市町村にあつては国土交通大臣及び都道府県知事に、第14条第1項に規定する図書の写し(総括図、計画図及び計画書)を送付しなければならない。

2  都道府県知事及び市町村長は、国土交通省令で定めるところにより、前項の図書又はその写しを当該都道府県又は市町村の事務所に備え置いて一般の閲覧に供する方法その他の適切な方法により公衆の縦覧に供しなければならない。

3  都市計画は、第1項の規定による告示があつた日から、その効力を生ずる

5.「都市計画は、総括図、計画図及び計画書によって表示され、土地に関し権利を

有する者は、当該都市計画が定められている土地の存する都道府県又は市町村の

事務所においてこれらの図書又はその写しを縦覧することができる。」

【正解:

 設問文の記述の通りです。

●国土交通大臣の定める都市計画

2以上の都府県の区域にわたる都市計画区域に係る都市計画は、国土交通大臣及び市町村が定めるものとする。(都市計画法・22条・1項)

国土交通大臣は、都府県が作成する案に基づいて都市計画を定めるものとする。(都市計画法22条・2項)

●他の行政機関等との調整等

都市計画法23条

第1項  国土交通大臣都市計画区域の整備、開発及び保全の方針(第6条の2第2項第2号に掲げる事項に限る。以下この条及び第24条第3項において同じ。)若しくは区域区分に関する都市計画定め、若しくはその決定若しくは変更に同意しようとするとき、又は都道府県都市計画区域の整備、開発及び保全の方針若しくは区域区分に関する都市計画を定めようとするとき(国土交通大臣の同意を要するときを除く。)は、国土交通大臣又は都道府県は、あらかじめ、農林水産大臣に協議しなければならない

第2項   国土交通大臣は、都市計画区域の整備、開発及び保全の方針若しくは区域区分に関する都市計画を定め、又はその決定若しくは変更に同意しようとするときは、あらかじめ、経済産業大臣及び環境大臣の意見を聴かなければならない。

第3項   厚生労働大臣は、必要があると認めるときは、都市計画区域の整備、開発及び保全の方針、区域区分並びに用途地域に関する都市計画に関し、国土交通大臣に意見を述べることができる。

●国土交通大臣の指示等

都市計画法24条

第1項  国土交通大臣は、国の利害に重大な関係がある事項に関し、必要があると認めるときは、都道府県に対し、又は都道府県知事を通じて市町村に対し、期限を定めて、都市計画区域の指定又は都市計画の決定若しくは変更のため必要な措置をとるべきことを指示することができる。この場合においては、都道府県又は市町村は、正当な理由がない限り、当該指示に従わなければならない。

第6項 都道府県は、必要があると認めるときは、市町村に対し、期限を定めて、都市計画の決定又は変更のため必要な措置をとるべきことを求めることができる。   

第7項 都道府県は、都市計画の決定又は変更のため必要があるときは、自ら、又は市町村の要請に基づいて、国の関係行政機関の長に対して、都市計画区域又は準都市計画区域に係る第13条第1項に規定する国土計画若しくは地方計画又は施設に関する国の計画の策定又は変更について申し出ることができる。   


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