法令上の制限 実戦篇
建築基準法の過去問アーカイブス 平成4年・問24 用途制限
建築基準法の用途制限に関する次の記述のうち,建築基準法の規定によれば,正しいものはどれか。ただし,特定行政庁の許可については考慮しないものとする。(平成4年・問24) |
1.「第一種低層住居専用地域内においては,病院は建築してはならないが,診療所は建築することができる。」 |
2.「商業地域内においては,原動機を使用する工場で作業場の床面積の合計が50平方メートルを超えるものは,建築してはならない。」 |
3.「映画館 (客席の部分の床面積の合計が200平方メートル以上のもの) は,第二種住居地域,近隣商業地域,商業地域及び準工業地域内において,建築することができる。」 |
4.「住宅は,すべての用途地域内において,建築することができる。」 |
【正解】
1 | 2 | 3 | 4 |
○ | × | × | × |
1.「第一種低層住居専用地域内においては,病院は建築してはならないが,診療所は建築することができる。」 |
【正解:○】 ◆病院と診療所
●病院と診療所の違い (医療法1条の5)
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2.「商業地域内においては,原動機を使用する工場で作業場の床面積の合計が50平方メートルを超えるものは,建築してはならない。」 |
【正解:×】 ◆50平方メートル以下の工場は第一種住居地域から○ 「第一種住居地域」であっても住居がメインであり、同地域内においては、原動機(火力、電力などによるエネルギーを機械的エネルギーに換える装置の総称)を使用する工場で、作業場の床面積の合計が「50平方メートルを超える」ものは、ウルサクなるため、建築できません。 第1種住居地域からは、50平方メートル以内で、かつ、危険性や環境を悪化させる恐れが非常に少ないものは建築可能になります。 ●原動機を使用する工場
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3.「映画館 (客席の部分の床面積の合計が200平方メートル以上のもの) は,第二種住居地域,近隣商業地域,商業地域及び準工業地域内において,建築することができる。」 |
【正解:×】 ◆映画館 劇場,映画館,演芸場は,客席の床面積が200平方メートル未満と200平方メートル以上で,用途地域が分かれています。 200平方メートル以上の映画館は,近隣商業地域から建築することができます。 第二種住居地域では,200平方メートル未満・以上,どちらも建築することはできません。 ●映画館・・・準住居地域から
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4.「住宅は,すべての用途地域内において,建築することができる。」 |
【正解:×】 ◆住宅 住宅は,工業専用地域内では,特定行政庁の許可がなければ建築できないので,本肢は誤りです。 ●住宅・兼用住宅(店舗・事務所が一定規模内)・図書館・老人ホームのグループ
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