法令上の制限 実戦篇
建築基準法の過去問アーカイブス 昭和56年・問21 建ぺい率の最高限度
都市計画区域又は準都市計画区域内における建築物の建ぺい率(建築面積の敷地面積に対する割合)の規制に関する記述のうち,建築基準法上誤っているのはどれか。(昭和56年・問21・改) |
1.「第一種住居地域にあっては,5/10,6/10,8/10のうち当該地域に関する都市計画において定められたものを超えてはならない。」 |
2.「近隣商業地域にあっては,6/10,8/10のうち当該地域に関する都市計画において定められたものを超えてはならない。」 |
3.「準工業地域にあっては,5/10,6/10,8/10のうち当該地域に関する都市計画において定められたものを超えてはならない。」 |
4.「用途地域の指定のない区域内にあっては,3/10,4/10,5/10,6/10,7/10,8/10のうち当該地域に関する都市計画において定められたものを超えてはならない。」 |
【正解】
1 | 2 | 3 | 4 |
○ | ○ | ○ | × |
地域→ | 低層住居
専用地域から |
第1種住居
地域から |
近隣商業
地域から |
準工業
地域 |
工業
地域 |
工業専用
地域 |
原則の
建ぺい率 |
3/10〜
6/10 |
5/10,6/10
8/10 |
6/10
8/10 |
5/10,6/10
8/10 |
5/10,6/10 | 3/10〜
6/10 |
用途地域の指定のない区域 | 3/10〜7/10 | 特定行政庁が区域を区分して
都道府県都市計画審議会の議を経て, 3/10 〜 7/10 のどれかにします。 |
知事指定の区域
(都市計画区域及び 知事指定の区域 |
用途地域の指定 のない区域の 建ぺい率の制限 よりも厳しいもので ないこと (施行令 |
都道府県知事が関係市町村の意見を聴いて 指定する区域では, 地方公共団体は,条例で建ぺい率を 定めることができます。(68条の9) |
両区域外の建築物について条例で制限を定める場合,容積率・建ぺい率・建築物の各部分の高さの最高限度,日影規制は,用途地域の指定のない区域の制限よりも厳しいものでないことという付帯条件がついています。(施行令136条の2の9第1項) |
1.「第一種住居地域にあっては,5/10,6/10,8/10のうち当該地域に関する都市計画において定められたものを超えてはならない。」改
3.「準工業地域にあっては,5/10,6/10,8/10のうち当該地域に関する都市計画において定められたものを超えてはならない。」改 |
【正解:○】 ◆第一種住居地域・準工業地域 第一種住居地域・第二種住居地域・準住居地域・準工業地域では,5/10,6/10,8/10のうち当該地域に関する都市計画で定められた建ぺい率の最高限度を超えて建築することはできません。(建築基準法・53条1項1号)
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2.「近隣商業地域にあっては,6/10,8/10のうち当該地域に関する都市計画において定められたものを超えてはならない。」 |
【正解:○】 ◆近隣商業地域 近隣商業地域では,6/10,8/10のうち当該地域に関する都市計画で定められた建ぺい率の最高限度を超えて建築することはできません。(建築基準法・53条1項3号)
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4.「用途地域の指定のない区域内にあっては,3/10,4/10,5/10,6/10,7/10,8/10のうち当該地域に関する都市計画において定められたものを超えてはならない。」 |
【正解:×】 ◆用途地域の指定のない区域 用途地域の指定のない区域では,3/10,4/10,5/10,6/10,7/10のうち当該地域に関する都市計画で定められた建ぺい率の最高限度を超えて建築することはできません。(建築基準法・53条1項6号)
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