Brush Up! 権利の変動編
正解・解説
抵当権の基本問題
【正解】
1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
× | ○ | × | × | × |
1.「抵当権の順位は、利害関係人がいるときはその者の承諾があれば、各抵当権者
の合意によって変更できるが、その変更の登記は、第三者対抗要件であって、変更の
要件とされていない。」
【正解:×】 抵当権の順位の変更は、各抵当権者の合意があれば変更できますが、その旨の登記をしなければ、第三者対抗要件は勿論、順位変更の効力自体が発生しません。 |
2.「抵当不動産について、所有権または地上権を買い受けた第三者は、抵当権者
の請求した代価を弁済すれば、抵当権はその第三者のために消滅する。」
【正解:○】 抵当権付きの不動産を買った第三者は、抵当権者(不動産を担保にとって金を貸している人)の請求する代金を弁済すれば、抵当権は消滅します(これを「第三取得者の代価弁済」といいます)。→「代物弁済」と区別してください。 注意点としては、代価弁済は抵当権者の請求がなければできないことです。 もう一つは、(普通抵当権での)抵当権消滅請求と異なり、抵当不動産の所有権・地上権を取得した者のみができること、永小作権を取得した者は含まれないことに注意してください。 |
3.「抵当不動産につき所有権・地上権・永小作権を取得した第三者は、抵当権を
抵当権消滅請求することができる。」 法改正
【正解:×】 平成16年4月1日施行の民法改正により,抵当権の消滅請求をすることができるのは『抵当不動産について所有権を取得した第三者』のみになりました。(新378条1項) 本肢では「抵当不動産につき所有権・地上権・永小作権を取得した第三者が抵当権消滅請求することができる」となっているので,×になります。 ●抵当権消滅請求 第三取得者の代価弁済は,抵当権者(不動産を担保にとって金を貸している人)に主導権がありますが,この抵当権消滅請求の場合は第三取得者に主導権があり,自ら抵当不動産の代価を評価して,抵当権設定者に抵当権を消滅させることができます。抵当権者がこれを拒むには,抵当権消滅請求の申出の送達を受けた日から2ヵ月以内に「競売」を申立てなければなりません。また競売を申し立てようとするときにはその旨を債務者及び抵当不動産の譲渡人に通知しなければいけません。 なお,抵当権消滅請求は,たとえ,主たる債務者やその保証人等が当該抵当不動産を取得しても,その者達は抵当権消滅請求することができないことに注意しましょう。つまり,その者達は,弁済等によって抵当権を抜く義務がある者達であり,抵当権消滅請求(一種の買いたたきとも言える行為)するなどとんでもないことであるからです。 |
4.「抵当権者が、その抵当権を実行しようとするときは、あらかじめ抵当不動産につき
所有権・地上権・永小作権を取得した第三者に通知する必要がある。
ただし、この問題での抵当権は普通抵当権とする。」 法改正
【正解:×】 法改正により「抵当権者は、抵当権を実行しようとするときは、第三取得者に通知しなければいけない」という条項は廃止されました。(旧381条) |
5.「土地およびその上にある建物が同一の者の所有になっているとき、その土地
または建物のみに抵当権を設定したとき、抵当権者は、地上権を設定したものと
みなされる。」
【正解:×】 抵当権が設定されていただけでは、(法定)地上権は発生せず、競売の場合について地上権を設定した(法定地上権が成立した)ものとみなされます。 また、そのように設定したとみなされるのは、条文上は、抵当権設定者で抵当権者ではありません。 ●民法388条 土地及びその上に存する建物が同一の所有者に属する場合においてその土地又は建物のみを抵当と為したるときは抵当権設定者は競売の場合に付き地上権を設定したるものとみなす。但し地代は当事者の請求に因り裁判所これを定む。 |