Brush Up! 宅建業法
指定流通機構
指定流通機構への登録に関する問題1
正解と解説
【正解】
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
× | × | ○ | × | ○ | ○ |
宅地建物取引業者Aが、宅地の所有者Bからその宅地の売買の媒介を依頼され、媒介契約を締結した場合の指定流通機構への登録に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。 |
1.「AB間の媒介契約が専任媒介契約でない場合、Aは、契約の相手方を探索する
ため、当該宅地について指定流通機構に登録することはできない。」(H11-39-1)
【正解:×】 売買・交換の専任媒介契約や専属専任媒介契約では、業法上登録義務が課されています。しかし、一般媒介契約でも、指定流通機構に登録できます。業法上、一般媒介契約では登録義務がないだけであり、指定流通機構では、一般媒介契約でも登録することを推奨しています。 ▼平成18年度の新規登録件数の売り物件のうち一般媒介契約の件数は,225,352(25.1%)になっています。 |
●過去問の関連問題 | |
1.「媒介契約が専任媒介契約以外の一般媒介契約である場合、Aは、媒介契約を締結したときにBに対し交付すべき書面に、当該宅地の指定流通機構への登録に関する事項を記載する必要はない。」(H10-45-1) | |
【正解:×】
売買・交換の一般媒介契約の場合、宅建業法上は指定流通機構への登録義務はありませんが、 「指定流通機構への登録に関する事項」(法34条の2・第1項・5号) ・指定流通機構への登録の有無 ・登録をする場合は、登録する指定流通機構の名称 |
●過去問の類題 |
1.「宅地建物取引業者AがBの所有する宅地の売却の依頼を受け、Bと媒介契約を締結した場合、この媒介契約が専属専任媒介契約であるときは、Aは、契約の相手方の探索については、国土交通大臣の指定する流通機構に当該宅地を登録することにより、行わなければならない。」(H4-39-4) |
【正解:○】 問題文の表現では、契約の相手方の探索は指定流通機構への登録のみで行う、とまでは言及していないため、○になります。 |
2. 「宅地建物取引業者Aが、Bから宅地の売却の依頼を受け、Bと専属専任媒介契約を締結した。宅地の買主の探索が容易で、指定流通機構への登録期間経過後短期間で売買契約を成立させることができると認められる場合には、Aは、契約の相手方を探索するため、当該宅地について指定流通機構に登録する必要はない。」(H11-37-2) |
【正解:×】 媒介契約が専属専任媒介契約であるときは、たとえ、宅地の買主の探索が容易で、短期間で売買契約を成立させることができると認められる場合であっても、当該宅地について指定流通機構に登録しなければいけません。 |
2.「AB間の媒介契約が専属専任媒介契約である場合、Aは、契約締結の日から3日
(休業日を除く)以内に、契約の相手方を探索するため、当該宅地について指定流通
機構に登録しなければならない。」(H11-39-2) (類H13,H7,H10)
【正解:×】 売買・交換の専任媒介契約→契約締結の日から7日以内(契約当日、休業日を除く) 売買・交換の専属専任媒介契約→契約締結の日から5日以内(契約当日、休業日を除く) (施行規則15条の8・1項) ▼宅建試験では、本設問のように、『契約締結の日から●日(休業日を除く)以内』という条文の表現が用いられますが、内容としては(契約当日、休業日を除く)になります。 |
●過去問の類題 |
1.「宅地建物取引業者Aが,BからB所有の土地付建物の売却の媒介を依頼され,AB間の媒介契約が専任媒介契約である場合,Aは契約の相手方を探すため,当該物件につき必要な事項を,媒介契約締結の日から休業日数を徐き7日以内(専属専任媒介契約の場合は5日以内)に指定流通機購に登録しなければならない。」(H13-38-2) |
【正解:○】 |
2. 「宅地建物取引業者は、専属専任媒介契約を締結したときは、売買又は交換の媒介の依頼の目的である宅地又は建物を、国土交通大臣が指定する者に当該契約の締結の日から7日以内(休業日を除く。)に登録しなければならない。」(H7-40-4) |
【正解:×】 売買・交換の専属専任媒介契約→契約締結の日から5日以内(契約当日、休業日を除く) 表現で少しマゴつくかもしれません。「国土交通大臣が指定する者」って誰? という疑問です。 本肢問では、「指定流通機構」ではなく、「国土交通大臣が指定する者」となっていますが、指しているのは「指定流通機構」です。これは、業法34条の2・第5項ソノママの表現です。 宅地建物取引業者は、売買・交換の専任媒介契約を締結したときは、契約の相手方を探索するため、国土交通省令で定める期間内に、当該専任媒介契約の目的物である宅地又は建物につき、所在、規模、形質、売買すべき価額その他国土交通省令で定める事項を、国土交通省令で定めるところにより、国土交通大臣が指定する者(以下「指定流通機構」という。)に登録しなければならない。(業法34条の2・第5項) |
3.「AB間の媒介契約が専任媒介契約である場合で、Aが、当該宅地について指定流通
機構に登録をし、当該登録を証する書面の発行を受けたとき、Aは、その書面を遅滞なく
Bに引き渡さなければならない。」(H11-39-3)
【正解:○】 指定流通機構は、登録があつたときは、国土交通省令で定めるところにより、当該登録をした宅地建物取引業者に対し、当該登録を証する書面を発行しなければなりません。(法50条の6) 媒介契約が売買・交換の専任媒介契約である場合、登録をした宅地建物取引業者は、登録を証する書面を遅滞なく依頼者に引き渡さなければなりません。(法34条の2・6項) |
4.「AB間の媒介契約が専属専任媒介契約である場合で、Aが所定の期間内に指定
流通機構に登録をしなかったとき、Aは、そのことを理由として直ちに罰則の適用を
受けることがある。」(H11-39-4)
【正解:×】 登録をしなかったときには、免許権者または、Aが業務を行う都道府県の知事より、監督処分(指示処分)を受けることがあります。罰則の適用を受けることはありません。 国土交通大臣又は都道府県知事は、その免許を受けた宅地建物取引業者がこの規定に違反した場合においては、当該宅地建物取引業者に対して、必要な指示をすることができる。(法65条・1項) 都道府県知事は、国土交通大臣又は他の都道府県知事の免許を受けた宅地建物取引業者で当該都道府県の区域内において業務を行なうものが、当該都道府県の区域内における業務に関し、この規定に違反した場合においては、当該宅地建物取引業者に対して、必要な指示をすることができる。(法65条・3項) |
5. 「当該媒介契約が専属専任媒介契約である場合において、AB間の合意により、国土
交通大臣が指定する流通機構に当該宅地を登録しなくてもよい旨の特約をしたときは、
その特約は無効になる。」(H3-44-4)
【正解:○】 売買・交換の専属専任媒介契約では、媒介契約締結の日から5日以内(契約当日及び休業日を除く)に、国土交通大臣が指定する、当該宅地の地域を管轄する指定流通機構に当該宅地の物件情報を登録しなければならず、これに反する特約は無効となります。(法34条の2・9項) |
●過去問の類題 |
1.「宅地建物取引業者Aが、B所有地の売買の媒介の依頼を受け、Bと専任媒介契約を締結した場合において、<当該B所有地についての売買すべき価額は指定流通機構への登録事項とはしない>旨の特約をしたときは、その特約は無効である。」(H12-37-3) |
【正解:○】 交渉の結果、価格が変動するにしても、物件情報の中で、価格は優先度の高いものであり、宅建業法で登録事項に定められています。この登録義務規定に反した特約は無効とされています。(法34条の2・第9項) |
6. 「媒介契約が専任媒介契約である場合で、指定流通機構への登録後当該宅地の
売買の契約が成立したとき、Aは、遅滞なく、登録番号、宅地の取引価格及び売買の
契約の成立した年月日を当該指定流通機構に通知しなければならない。」(H10-45-3)
【正解:○】 ◆成約報告 売買・交換の専任媒介契約の場合、宅地建物取引業者は、指定流通機構に登録した、宅地又は建物の売買又は交換の契約が成立したときは、国土交通省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を当該登録に係る指定流通機構に通知しなければいけません。(法34条の2・7項) この通知には、以下のものを記載します。(施行規則15条の11)
▼指定流通機構の新規登録件数 → 統計問題対策 指定流通機構では、売り物件・賃貸物件とも登録されており、平成18年度の新規登録件数は約311万件(売り物件89万8千件(約3割)/賃貸物件221万件(約7割))になっています。 ▼平成18年度の成約報告数 平成18年度の成約報告数(売り物件)は、115,413件で、これを同年度の新規登録件数で除して求めた成約報告率は、12.8%(前年度より 0.1%増加)になっています。 ▼契約形態別・新規登録件数(売り物件)
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▼指定流通機構について http://www.zentaku.or.jp/010/kaikaeru_3.html ▼指定流通機構の活用実績(平成17年度) http://www.kindaika.jp/reins/pdf/katuyo_h17.pdf ▼指定流通機構に係る届出、認可等申請手続 http://www.mlit.go.jp/onestop/146/146-004_.html ▼指定流通機構の例 財団法人 東日本不動産流通機構 |