法令上の制限 基礎編

建築基準法・建築確認の問題4

●建築確認要否の判定問題

正解・解説


【正解】

× ×

都市計画法の改正により創設された準都市計画区域の区域内でも都市計画区域とほぼ同じ規制が適用され、建築確認の規定も適用されます。

         ●建築確認要否の判定問題の考え方●

◆どのような建築行為か始めに押さえる(どのような建築物かは後回し)

1.新築は、都市計画区域(知事指定区域を除く)なら何でも、建築確認

  準都市計画区域(市町村長指定区域を除く)なら何でも、建築確認

2.増改築移転は、防火・準防火地域以外の区域では、

  どこでも何でも10平方メートル超は建築確認

3.一般建築物に、大規模修繕・大規模模様替えはない

4.用途変更は、特殊建築物に用途を変えるもので

  その用途に供する部分の床面積が100平方メートル超になるものは、建築確認

  (一般→特殊、特殊→特殊 とあり、類似の特殊→類似の特殊は確認不要)

◆どのような建築物か 木造・非木造・特殊は日本全国共通

◆どこにあるか 都市計画区域(準都市計画区域)か、防火準防火地域か

<覚え方>

 階数は以上、それ以外は

 (防火・準防火地域以外の区域では、増改築移転も、10平方メートルのとき)

●木造建築物の覚え方

木造―産後の父さん、苦しいね (出産後は支払いが大変)

 =地階を含めて階数以上

 =延べ500平方メートル超

 父さん=高さ13m超

 苦しいね=軒高 m超

非木造―費目2回で200兆円

 2回=地階を含めて階数以上

 200兆円=延べ200平方メートル

特殊建築物―人が集まる特殊百兆円

 百兆円=用途に供する延べ床面積100平方メートル

次のそれぞれの記述は、建築基準法の規定によれば○か、×か。

 ただし、ここでいう都市計画区域内とは、都道府県知事が都道府県都市計画審議会

の意見を聴いて指定する建築確認が不要とされる区域を除くものとする。

1.「延べ床面積が600平方メートルの木造2階建の建築物を新築する場合、

都市計画区域の内外を問わず建築主事の確認を要する。」

【正解:

◆日本全国どこでも建築確認が必要な建築物は…

ア.特殊建築物―→「延べ面積100平方メートル超

イ.木造建築物―→「地階を含む階数以上」「延べ面積500平方メートル超

         「軒高9m超」「高さ13m超

ウ.非木造建築物→「地階を含む階数以上」「延べ面積200平方メートル超

<覚え方>

 階数は以上、それ以外は

 (防火・準防火地域以外の区域では、増改築移転も、10平方メートルのとき)

2.「都市計画区域及び準都市計画区域外の区域階数3である木造建築物

について改築をする場合、建築主事等の確認を受けなければならない。ただし、

この改築は、10平方メートルを超えるものとする。」

【正解:

◆産後の父さん、苦しいね 

 =地階を含めて階数以上

 =延べ500平方メートル超

 父さん=高さ13m超

 苦しいね=軒高 m超

階数3である木造建築物は、「大型木造建築物」であり、当該建築物を改築す

る場合、建築主事等の確認を受けなければなりません。

※ 増改築移転は、防火・準防火地域以外の区域では、10平方メートルのときに建築確認が必要。

●類題
1.「準防火地域内階数が3である木造の建築物について,増築する場合には,増築に係る床面積が8平方メートルであれば,建築確認を受ける必要がない。」(昭和63年・問22)
2.「建築基準法上,準防火地域において,鉄筋コンクリート造2階建の建築物を10平方メートル増築する場合,建築確認を受ける必要はない。」(2級建築士の問題)
【正解・2問とも×

 増改築移転は、防火・準防火地域以外の区域では、

・10平方メートルのときに建築確認が必要で,

・10平方メートル以内のときには建築確認は不要

 しかし,防火・準防火地域内の区域では、増改築移転に係る面積を問わず、建築確認が必要です。

3.「都市計画区域及び準都市計画区域外の区域において、延べ床面積が

800平方メートルの劇場を映画館に用途変更する場合、建築主事の確認は不要で

ある。」

【正解:

◆100平方メートル超の特殊建築物

 類似なものに用途変更するには確認は不要です。(法87条3項2号)

 他には「公会堂・集会場」「ホテル・旅館」「下宿・寄宿舎」が挙げられます。

 条文では、類似の用途相互間のものの用途変更で確認が不要になる要件として、

 「建築物の修繕・模様替えを伴わないもの」、又は

 「その修繕・模様替えが大規模なものではないもの

 を挙げています。

(要するに、類似の用途相互間の用途変更でも、大規模な修繕・模様替えを伴うものは確認が必要だということです)

特殊建築物の問題―人が集まる特殊百兆円

 百兆円=用途に供する延べ床面積100平方メートル超

4.「都市計画区域内の木造2階建て、延べ床面積200平方メートル、高さ9mの

一戸建て住宅を共同住宅用途変更する場合、建築主事等の確認を

受けなければならない。」1-23-4

【正解:

◆特殊建築物

「共同住宅」とは、「特殊建築物」であり、その規模が「100平方メートルを

超える」場合、建築主事等の確認を受けなければなりません。

特殊建築物の問題―人が集まる特殊百兆円

 百兆円=用途に供する延べ床面積100平方メートル超
●類題
「建築基準法上,建築物の用途を変更する場合,変更後の用途及び床面積によっては,建築確認を受けることを要するものがある。」(2級建築士の問題)
【正解・

■床面積要件

 用途変更で建築確認が必要なのは,100平方メートルを超える特殊建築物になる場合です。

■変更後の用途

 一般建築物 → 特殊建築物

 特殊建築物 → 特殊建築物

※類似の特殊建築物 → 類似の特殊建築物 の場合は,原則として建築確認は不要です。(大規模な修繕・模様替えを伴う類似の用途変更には建築確認が必要です。)

5.「都市計画区域及び準都市計画区域外の区域における床面積100平方

メートルの鉄筋コンクリート造一階建て自動車車庫大規模修繕をする場合、

建築主事等の確認を受けなければならない。」

【正解:×

◆特殊建築物 100平方メートル・ジャスト

「自動車車庫」は「特殊建築物」ですが、その床面積が100平方メートルを超

えていない大規模修繕をする場合には、建築主事の確認は不要です。

 百兆円=用途に供する延べ床面積100平方メートル超
●類題
「延べ面積が100平方メートルの下宿について,大規模の修繕を行う場合は,建築確認を受ける必要はない。」(昭和62年・問21)
【正解・

 100平方メートルを超える特殊建築物の大規模修繕・大規模模様替えは建築確認が必要ですが,本肢の場合は100平方メートルを超えていないので建築確認は不要です。

6.「建築主事は、鉄骨造2階建の建築物の建築確認の申請書を受理したとき

その受理した日から7日以内に審査し、審査の結果適合することを確認したと

きは、その旨を文書を持って当該申請者に通知しなければならない。」

【正解:×

◆建築確認の手続

非木造―費目2回で200兆円

 2回=地階を含めて階数以上

 200兆円=延べ200平方メートル超

鉄骨造2階建の建築物の場合、“大型木造建築物”及び“100平方メートル超

の特殊建築物”と同じく、建築確認の申請書を建築主事が受理したとき、その

受理した日から“7日”ではなく「原則として35日以内」に審査し、適合することを確認

したときは、その旨を当該申請者に通知することになります。

 一般建築物 7日以内に審査

 木造・非木造・100平方メートル超の特殊 35日以内に審査

 参考 中間検査 4+4 完了検査 4+7
申請 特定工程に係る工事終了日から4日以内 工事完了日より4日以内
検査日 建築主事 : 申請受理から4日以内

指定確認機関 : 規定ナシ

建築主事 : 申請受理より7日以内

指定確認検査機関 :

完了日or引受け日のどちらか

遅いほうから7日以内


引き続き、建築確認の問題5を解く

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