宅建過去問 宅建業法
広告規制の過去問アーカイブス 平成20年・問32 広告規制
次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。(平成20年・問32) |
1 新たに宅地建物取引業の免許を受けようとする者は、当該免許の取得に係る申請をしてから当該免許を受けるまでの間においても、免許申請中である旨を表示すれば、免許取得後の営業に備えて広告をすることができる。 |
2 宅地建物取引業者は、宅地の造成又は建物の建築に関する工事の完了前においては、当該工事に必要な都市計画法に基づく開発許可、建築基準法に基づく建築確認その他法令に基づく許可等の申請をした後でなければ、当該工事に係る宅地又は建物の売買その他の業務に関する広告をしてはならない。 |
3 宅地建物取引業者は、宅地又は建物の売買、交換又は貸借に関する広告をするときに取引態様の別を明示していれば、注文を受けたときに改めて取引態様の別を明らかにする必要はない。 |
4 宅地建物取引業者は、販売する宅地又は建物の広告に著しく事実に相違する表示をした場合、監督処分の対象となるほか、6月以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられることがある。 |
<コメント> |
4肢とも,頻出問題です。正答率がそれほど高くない〔77.2%〕のは,肢4の罰則について知識があやふやな受験者がいたためと思われます。
罰則は,重要なものについては,一通り整理しておく必要があります。 |
●出題論点● |
【正解】4
1 | 2 | 3 | 4 |
× | × | × | ○ |
正答率 | 77.2% |
1 新たに宅地建物取引業の免許を受けようとする者は、当該免許の取得に係る申請をしてから当該免許を受けるまでの間においても、免許申請中である旨を表示すれば、免許取得後の営業に備えて広告をすることができる。 |
【正解:×】 ◆業務の開始時点 〔広告をすることができる時期〕 免許の申請中は,免許申請中である旨を表示しても,宅建業の業務をすることはできません。 広告をすることができる〔業務を開始できる〕のは,免許を取得した後に,<宅建業者が営業保証金の供託をした旨の届出をした後>,または,<保証協会が当該社員に係る弁済業務保証金の供託(分担金の納付を受けてから1週間以内)をした旨の届出をした後>です(宅建業法25条5項,64条の7第3項)。 ●業務を開始できる時期
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2 宅地建物取引業者は、宅地の造成又は建物の建築に関する工事の完了前においては、当該工事に必要な都市計画法に基づく開発許可、建築基準法に基づく建築確認その他法令に基づく許可等の申請をした後でなければ、当該工事に係る宅地又は建物の売買その他の業務に関する広告をしてはならない。 |
【正解:×】 ◆広告の開始時期の制限
申請 許可等の処分 ―●――――●――――― 宅建業者は,宅地の造成や建物の建築に関する工事の完了前は,当該工事に関し必要とされる都市計画法の開発許可,建築基準法の建築確認その他法令に基づく許可等の処分で政令で定めるものがあつた後でなければ,当該工事に係る宅地建物の売買・交換(その媒介・代理),貸借の媒介・代理の業務に関する広告をしてはいけません(宅建業法33条)。 |
3 宅地建物取引業者は、宅地又は建物の売買、交換又は貸借に関する広告をするときに取引態様の別を明示していれば、注文を受けたときに改めて取引態様の別を明らかにする必要はない。 |
【正解:×】 ◆取引態様の別の明示
宅建業者は,広告をするときに,「取引態様の別」を明示しなければならないだけでなく(宅建業法34条1項),注文を受けたときも,遅滞なく,その注文をした者に対し,取引態様の別を明らかにしなければなりません(宅建業法34条2項,)。 |
4 宅地建物取引業者は、販売する宅地又は建物の広告に著しく事実に相違する表示をした場合、監督処分の対象となるほか、6月以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられることがある。 |
【正解:○】 ◆誇大広告等の禁止に違反したときの監督処分と罰則 宅建業者がその業務に関して広告をするときは,<著しく事実に相違する表示>をしたり,<実際のものよりも著しく優良であり,または有利であると人を誤認させるような表示>をしてはいけません(宅建業法32条)。 違反すると,以下のような監督処分に処せられ,罰則が科せられます(宅建業法65条2項2号,66条1項9号前段,81条,84条)。
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