税法その他 実戦篇

建物の過去問アーカイブス 平成10年・問48 建築物の構造・建築材料

枠組壁工法・クリープ・木材・布基礎


木造建築物に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。(平成10年・問48)

1.「枠組壁工法は,木材で組まれた枠組みに構造用合板等を釘打ちした壁及び床により構造体が形成される。」

2.「建築物の設計においては,クリープ(一定過重のもとで時間の経過とともに歪みが増大する現象)を考慮する必要がある。」

3.「建築物に用いる木材は,気乾状態に比べて湿潤状態の方が強度が大きくなるが,湿潤状態では、しろあり等の虫害や腐朽菌の害を受けやすい。」

4.「鉄筋コンクリート造の布基礎とすれば,耐震性を向上させることができる。」

【正解】

×

1.「枠組壁工法は,木材で組まれた枠組みに構造用合板等を釘打ちした壁及び床により構造体が形成される。」

【正解:

◆枠組壁工法 (ツーバイフォー工法)

 枠組壁工法とは,2インチ×4インチから成る部材のワクに,合板や石膏ボードなどを打ちつけて作ったパネルを床面や壁面にして組み立てる工法です。

2.「建築物の設計においては,クリープ(一定過重のもとで時間の経過とともに歪みが増大する現象)を考慮する必要がある。」

【正解:

◆クリープ

 クリープとは,物体を一定荷重のもとに放置しておくと,時間の経過とともにひずみ等の変形が増加する現象です。

 建築物だけに限らず,構造物や機器を設計する上では,考慮する必要があります。

creep (英語)

3.「建築物に用いる木材は,気乾状態に比べて湿潤状態の方が強度が大きくなるが,湿潤状態では、しろあり等の虫害や腐朽菌の害を受けやすい。」

【正解:×

◆木材−気乾状態と湿潤状態の比較

 木材は,湿潤状態ではしろあり等の虫害や腐朽菌の害を受けやすく,気乾状態よりも強度が小さくなります。この程度のことならば,常識でも判断できます。

4.「鉄筋コンクリート造の布基礎とすれば,耐震性を向上させることができる。」

【正解:

◆布基礎

 布基礎を鉄筋コンクリートにすれば,他のもの〔無筋コンクリート等〕よりも,耐震性を向上させることができます。住宅では,鉄筋コンクリートの布基礎がよく用いられます。〔固い地盤が地下の浅い位置にあるとき〕

 ⇒ 木造建築物でも,基礎は通常,鉄筋コンクリートでつくられています。基礎は地盤の状態や建築物の重さによってもその形が異なります。〔直接基礎(布基礎・ベタ基礎・フーチング基礎),杭基礎


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