税法その他 実戦篇

建物の過去問アーカイブス 平成11年・問50 建築物の構造・建築設備

鉄筋コンクリート造の柱・枠組壁工法・自然換気設備・杭基礎


建築物に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。(平成11年・問50)

1.「鉄筋コンクリート造の柱については,主筋は4本以上とし,主筋と帯筋は緊結しなければならない。」

2.「枠組壁工法は,主に柱の耐力によって地震などの外力に抵抗する方式であるため耐震性が高い。」

3.「自然換気設備を設ける場合においては,給気口をできるだけ低くし,排気口をできるだけ高くするのがよい。」

4.「杭基礎は,建築物自体の重量が大きく,浅い地盤の地耐力では建築物が支えられない場合に用いられる。」

【正解】

×

1.「鉄筋コンクリート造の柱については,主筋は4本以上とし,主筋と帯筋は緊結しなければならない。」

【正解:

◆鉄筋コンクリート造−柱の主筋と帯筋の緊結

 鉄筋コンクリート造で構造耐力上主要な部分である柱は,施行令で構造が定められており,主筋は4本以上とし,主筋と帯筋は緊結しなければなりません(建築基準法施行令77条1号・2号)

2.「枠組壁工法は,主に柱の耐力によって地震などの外力に抵抗する方式であるため耐震性が高い。」

【正解:×

◆枠組壁工法 (ツーバイフォー工法)

 枠組壁工法とは,2インチ×4インチから成る部材のワクに,合板や石膏ボードなどを打ちつけて作ったパネルを床面や壁面にして組み立てる工法です。

 したがって,枠組壁工法は,主に床・壁などの耐力によって地震などの外力に抵抗する方式なので,誤りです。

3.「自然換気設備を設ける場合においては,給気口をできるだけ低くし,排気口をできるだけ高くするのがよい。」

【正解:

◆自然換気設備−給気口と排気口

 自然換気設備とは,給気口と排気口の気圧の差によって自然に換気をおこなうものです。

 給気口居室の天井の高さの1/2以下の高さの位置に設け,排気口給気口よりも高い位置に設けることが施行令で定められています(建築基準法施行令129条の2の6第1項)

4.「杭基礎は,建築物自体の重量が大きく,浅い地盤の地耐力では建築物が支えられない場合に用いられる。」

【正解:

◆杭基礎 (くいきそ)

 基礎は,大別すると,直接基礎杭基礎に分けられます。

 杭基礎は,相当深く掘らないと建築物を支えられる固い地盤が現れない場合に用いられるので,本肢は正しい記述です。


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