宅建1000本ノック
  改正法一問一答2007 

法令制限 都市計画法・建築基準法 準都市計画区域 


次の記述は,○か×か。

1.市町村は,都市計画区域外の区域のうち,そのまま土地利用を整序し,又は環境を保全するための措置を講ずることなく放置すれば,将来における一体の都市としての整備,開発及び保全に支障が生じるおそれがあると認められる一定の区域を,準都市計画区域として指定することができる。

2.市町村は,準都市計画区域について都市計画を決定しようとするときは,あらかじめ,都道府県知事の意見を聴かなければならない。

3.市町村長は,市町村都市計画審議会の意見を聴いて,準都市計画区域内で,一般建築物の建築確認を要しない区域を指定することができる。

4.都道府県は,準都市計画区域について,都市計画に,緑地保全地域を定めることができる。

【正解】

× × ×

1.市町村は,都市計画区域外の区域のうち,そのまま土地利用を整序し,又は環境を保全するための措置を講ずることなく放置すれば,将来における一体の都市としての整備,開発及び保全に支障が生じるおそれがあると認められる一定の区域を,準都市計画区域として指定することができる。

【正解:×都市計画法

◆準都市計画区域

 1) <指定要件の変更> 「土地利用の整除を図る」だけでなく,「環境の整備を図る」ことが付け加えられました。

(準都市計画区域)
第5条の2
 都道府県は、都市計画区域外の区域のうち、相当数の建築物その他
の工作物(以下「建築物等」という。)の建築若しくは建設又はこれらの敷地の
造成が現に行われ、又は行われると見込まれる区域を含み、かつ、自然的及び
社会的条件並びに農業振興地域の整備に関する法律(昭和44年法律第58号)
その他の法令による土地利用の規制の状況その他国土交通省令で定める事項に
関する現況及び推移を勘案して、

 そのまま土地利用を整序し、又は環境を保全するための措置を講ずることなく
 放置すれば、

 将来における一体の都市としての整備、開発及び保全に支障が生じるおそれが
あると認められる一定の区域を、

準都市計画区域として指定することができる。

2) 準都市計画区域 … 都道府県が指定することに変更。

<ご注意>基本書・過去問集によっては,「準都市計画区域は市町村が指定する」と改正前の記述をしているものがあります。ご注意ください。 

2.市町村は,準都市計画区域について都市計画を決定しようとするときは,あらかじめ,都道府県知事の意見を聴かなければならない。

【正解:×都市計画法

◆市町村の都市計画の決定

 改正前の記述を問題として出題するのは,出題者にとっては,何の仕掛けもすることとなく,改正を知らない受験者が自動的に間違えてくれるのが見込めるオイシイ出題方法です。

 このような出題方法で作られた問題が,以前にも出題されているので注意しましょう。

 このような出題方法で作られた問題で得点できなかった場合,受験者の悔しさは想像を絶するものがあります。

1) 準都市計画区域に関する都市計画の決定は,都道府県・市町村が行うことになりました。

2) 市町村が準都市計画区域について都市計画を決定しようとするときは,あらかじめ,都道府県知事に協議し,その同意を得なければならない(都市計画法19条3項)

(市町村の都市計画の決定)

第19条  市町村は、市町村都市計画審議会(当該市町村に市町村都市計画審議
会が置かれていないときは、当該市町村の存する都道府県の都道府県都市計画
審議会)の議を経て、都市計画を決定するものとする。

2  市町村は、前項の規定により都市計画の案を市町村都市計画審議会又は
都道府県都市計画審議会に付議しようとするときは、第17条第2項の規定に
より提出された意見書の要旨を市町村都市計画審議会又は都道府県都市計画審
議会に提出しなければならない。

3  市町村は、都市計画区域又は準都市計画区域について都市計画(都市計画
区域について定めるものにあつては区域外都市施設に関するものを含み、地区
計画等にあつては当該都市計画に定めようとする事項のうち政令で定める地区
施設の配置及び規模その他の事項に限る。)を決定しようとするときは、あら
かじめ、都道府県知事に協議し、その同意を得なければならない。

4  都道府県知事は、一の市町村の区域を超える広域の見地からの調整を図る
観点又は都道府県が定め、若しくは定めようとする都市計画との適合を図る観点
から、前項の協議を行うものとする。

5  都道府県知事は、第三項の協議を行うに当たり必要があると認めるときは、
関係市町村に対し、資料の提出、意見の開陳、説明その他必要な協力を求めるこ
とができる。

<ご注意>基本書・過去問集によっては,「準都市計画区域に関する都市計画は
市町村のみが決定する」と改正前の記述をしているものがあります。

3.市町村長は,市町村都市計画審議会の意見を聴いて,準都市計画区域内で,一般建築物の建築確認を要しない区域を指定することができる。

【正解:×建築基準法

◆準都市計画区域内の建築確認不要の地域

 問題文の記述は改正前の記述なので,誤りです。

 改正により,都道府県知事は,準都市計画区域内で,都道府県都市計画審議会の意見を聴いて,一般建築物の建築確認を要しない区域を指定することができるようになりました(建築基準法6条1項4号)

 準都市計画区域の指定権者が都道府県になったことに連動しての改正です。 

4.都道府県は,準都市計画区域について,都市計画に,緑地保全地域を定めることができる。

【正解:都市計画法

◆準都市計画区域内の地域地区

 準都市計画区域内に定めることができる地域地区は,以下の8つです(都市計画法8条2項)

用途地域,特別用途地区,特定用途制限地域,高度地区,景観地区 ,風致地区,緑地保全地域 ,伝統的建造物群保存地区,

 平成18年の改正で,緑地保全地域が加えられました。

 緑地保全地域は,都道府県が定めるので(都市計画法15条1項4号),本肢は正しい記述です。

用途地域との関係,高さの最高限度

 特別用途地区・高度地区は,用途地域が指定されている区域内に定めるので,準都市計画区域内に特別用途地区・高度地区を定める場合には,その区域には用途地域が定められていることが前提条件です。→用途地域に指定されていても,高度利用地区,高層住居誘導地区,特例容積率適用地区,緑化地域は,準都市計画区域内には定めることができないことに注意。

 準都市計画区域内の高度地区では,高さの最高限度のみ定めることができます。準都市計画区域内の高度地区では,高さの最低限度は定めることができません。


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