宅建1000本ノック
|
改正法一問一答2007
|
税法その他 独立行政法人 住宅金融支援機構 証券化支援業務
独立行政法人住宅金融支援機構(以下この問において「機構」という。)に関する次の記述は,○か×か。 |
1.機構の証券化支援業務(買取型及び保証型)の対象となる貸付債権は,申込者本人が居住する住宅を建設又は購入するための資金の貸付けに係るものに限られており,申込者の親族が居住する住宅を建設又は購入するための資金について貸し付けたものについては,その対象とはならない。 |
2.土地又は借地権の取得資金のみについての貸付債権も,住宅取得に付随するものであれば,機構の証券化支援業務(買取型及び保証型)の対象となる。 |
3.機構の証券化支援業務(買取型及び保証型)の対象となる貸付債権は,貸付金利については償還期間の全期間にわたって同一の長期固定金利であることが必要であり,段階金利型 (当初の10年間と11年目以降で金利が異なる) の貸付債権はその対象とはならない。 |
4.機構は,証券化支援業務により譲り受ける貸付債権に係る貸付けを受けた者とあらかじめ契約を締結して,その者が死亡した場合または重度障害の状態となった場合に支払われる生命保険の保険金若しくは生命共済の共済金(「保険金等」)を当該貸付けに係る債務の弁済に充当することができる。 |
5.機構の証券化支援業務(買取型及び保証型)の対象となる貸付債権に係る住宅については,安全性,良好な居住性及び耐久性を有するものとして機構の定める基準に適合しているものでなければならない。 |
6.機構は,証券化支援業務(買取型及び保証型)に必要な費用に充てるため,主務大臣の認可を受けて,長期借入金をし,又は住宅金融支援機構債券(「機構債券」)を発行することができる。 |
【正解】
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
× | × | × | ○ | ○ | ○ |
●独立行政法人 住宅金融支援機構の主な業務 |
1) 一般金融機関による融通を支援する業務 (貸付けの支援) ⇒ 証券化支援業務と保険契約 |
2) 一般金融機関の資金融通を補完する業務 (直接貸付け業務) |
3) 住生活を取り巻く環境の変化に対応した良質な住宅の建設・購入・改良の促進 ⇒ 資金の調達等に関する情報の提供,相談その他の援助の業務, |
4) 住宅金融公庫の業務の引継ぎ−債権回収,法令に基づく融資業務 |
1.機構の証券化支援業務(買取型及び保証型)の対象となる住宅ローン債権は,申込者本人が居住する住宅を建設又は購入するための資金の貸付けに係るものに限られており,申込者の親族が居住する住宅を建設又は購入するための資金について貸し付けたものについては,その対象とはならない。 |
【正解:×】 ◆親族の居住する住宅建設・購入資金の貸付 証券化支援業務(買取型及び保証型)の対象となる住宅ローン債権は,一般金融機関の ・申込者本人が居住する住宅を建設又は購入するための資金の貸付け ・申込者の親族が居住する住宅を建設又は購入するための資金の貸付け どちらも,買取・保証の対象となります。 |
2.土地又は借地権の取得資金のみについての貸付債権も,住宅取得に付随するものであれば,機構の証券化支援業務(買取型及び保証型)の対象となる。 |
【正解:×】 ◆土地または借地権の取得資金 土地または借地権の取得資金について一般金融機関が貸し付けた債権については,住宅取得資金とあわせて貸付けた場合にのみ,機構の買取・保証の対象となります。 土地又は借地権の取得資金のみについての貸付債権は,住宅取得に付随するものであっても,機構の買取・保証の対象とはなりません。 |
3.機構の証券化支援業務(買取型及び保証型)の対象となる貸付債権は,貸付金利については償還期間の全期間にわたって同一の長期固定金利であることが必要であり,段階金利型 (当初の10年間と11年目以降で金利が異なる) の貸付債権はその対象とはならない。 |
【正解:×】 長期固定金利とは,<借入時に全期間の毎回の返済額が確定していること>をいい,全期間型と段階金利型の二つがあります。 どちらも,機構の証券化支援業務 (買取型及び保証型) の対象となっています。 |
4.機構は,証券化支援業務により譲り受ける貸付債権に係る貸付けを受けた者とあらかじめ契約を締結して,その者が死亡した場合または重度障害の状態となった場合に支払われる生命保険の保険金若しくは生命共済の共済金(「保険金等」)を当該貸付けに係る債務の弁済に充当することができる。 |
【正解:○】 機構は,貸付を受けた者(証券化支援業務(保証型),賃貸住宅関連融資,高齢者の住宅の改良を除く。)とあらかじめ契約を締結して,その者が死亡した場合や重度障害の状態となった場合に支払われる生命保険の保険金等を当該貸付けに係る債務の弁済に充当することができます(住宅金融支援機構法13条1項10号)。 ▼機構が直接貸し付けた場合における,「高齢者が自ら居住するために行うマンションの建替えに係るものの建設・購入」,「高齢者が自ら居住する住宅について行う改良」に係る貸付金の償還は死亡時に一括償還をする方法によることができます(規程24条4項)。 |
5.機構の証券化支援業務(買取型及び保証型)の対象となる貸付債権に係る住宅については,安全性,良好な居住性及び耐久性を有するものとして機構の定める基準に適合しているものでなければならない。 |
【正解:○】 買取・保証の対象となる貸付債権に係る住宅については,安全性,良好な居住性及び耐久性を有するものとして機構の定める基準に適合していることが必要です。 また,1戸あたりの床面積,建て方その他住宅の規模・規格に関して,機構が主務大臣と協議して定める要件を備えているものでなければなりません。 どんな住宅についてのローンも買取・保証の対象になることができるとすれば,低劣な住宅建設を促進することになりかねないからです。 |
●住宅金融支援機構法14条2項 |
機構は、業務の実施に当たっては、住宅の質の向上を図るために必要なものとして政令で定める事項に配慮して、貸付債権の譲受け、特定債務保証又は資金の貸付けの条件の適切な設定その他の必要な措置を講ずるとともに、国及び地方公共団体が行う良好な居住環境を整備するためのまちづくりその他の必要な施策について協力しなければならない。 |
●住宅金融支援機構法施行令6条 |
(業務の実施に当たっての配慮事項) 第6条 法第14条第2項 の政令で定める事項は、次に掲げる住宅の建設若しくは購入又は当該住宅とすることを主たる目的とする住宅の改良が促進されることとする。 一 高齢者又は障害者であって、日常生活に身体の機能上の制限を受けるものが円滑に利用するために必要な構造及び設備を備えた住宅 二 住宅に係るエネルギーの使用の合理化に資するように外壁、窓その他の部分を通しての熱の損失の防止及び空気調和設備その他の建築設備に係るエネルギーの効率的利用のための措置が講じられた住宅 三 大規模な地震に対する安全性を確保するために必要な構造及び設備を備えた住宅 四 建築後の機能低下の防止又は軽減に資するように腐食、腐朽又は摩損を防止し、及び適切な維持保全を容易にするための措置が講じられた住宅 |
6.機構は,証券化支援業務(買取型及び保証型)に必要な費用に充てるため,主務大臣の認可を受けて,長期借入金をし,又は住宅金融支援機構債券(「機構債券」)を発行することができる。 |
【正解:○】 機構が買取型・保証型の証券化支援業務をするには,資金的な裏づけも考えておく必要があります。 機構は,業務に必要な費用に充てるため,主務大臣の認可を受けて,以下の資金調達方法をとることができます。
買取型に必要な資金に充てるために,長期借入金・機構債権のほか,貸付債権をさらに譲渡すること,貸付債権についての信託受益権を譲渡することもできます。 |
|