統計問題出題予想データ
平成14年 地価公示

 出題歴 この統計資料は平成5年以来毎年、9年連続で必ず出題。

→ 平成14年地価公示については、土地白書・平成14年版で分析されています。

                      出題歴
 統計問題出題年 5年 6年 7年 8年 9年 10年 11年 12年 13年
 地価公示出題
 公示地価と国内総生産(GDP)の推移
 全国の住宅地・商業地の動向
 全国・大都市・地方圏の住宅地の動向
 東京圏の住宅地の動向と名目GNP
 全国・大都市・地方圏の商業地の動向
 大都市・地方圏の住宅地・商業地の動向

東京圏の地価動向の出題

 平成元年と平成5年に、東京圏の地価の動向を尋ねる問題が出題されています。

【平成元年】 この年の後、平成2年〜4年と地価公示は出題されませんでした。

平成元年4月に公表された地価公示(国土交通省)によれば、昭和63年1月1日からの1年間に、東京圏の一部において地価の下落がみられたが、全国的には商業地及び住宅地の地価は引き続き上昇した。 【正解 :

【平成5年】

平成5年3月の地価公示によれば、東京圏の住宅地の地価は大幅な下落を示し、昭和58年を100とする指数で、名目GNPを下回った。

 【正解 : ×】 平成5年の地価公示では、東京圏の住宅地の地価は大幅な下落を
          していましたが、昭和58年を100とする指数では194で、名目GNPの
          174を上回っていました。マクロ経済からの出題でした。

 → 類似の出題としては、平成13年に、「公示地価と実質国内総生産(GDP)の推移の
   相関関係」を問う問題が出題されています。

→ GNP 国民総生産 gross national product

  GDP 国内総生産 gross domestic product

  GDPGNP 海外からの純要素所得

 出題パターン
 数字そのものが出題されたことはありません

 動向の概容が出題されています。

 全国・大都市圏・地方圏の住宅地・商業地がこれまで出題。

 地価公示の概容や、その年の発表時の文言・コメントがそのまま出題されている。

1. 地価公示の概略

 地価公示については、毎年その年の土地白書で詳しく分析されています。

1 全国の動向

平成14年地価公示は、平成14年1月1日現在において、原則として都市計画区域の全域

を対象として行われた。対象市区町村は2,044(23特別区、671市、1,246町及び104村)

公示価格調査の対象地点は全国の都市計画区域内の31,520地点で、昨年より520地点の

地点増。

全国の平均地価は住宅地が5.2%(前回4.2%),商業地が8.3%(前回7.5%)の下落

で地価の下落は11年連続。下落率は、住宅地・商業地とも拡大した。

住宅地 宅地見込地 商業地 準工業地 工業地 調整区域内の宅地
 変動率 5.2% 5.3% 8.3% 6.6% 7.4% 4.0%

 → 用途平均の変動率

全国の平均地価の最近の動向 

地価公示→ 平成9年 平成10年 平成11年 平成12年 平成13年 平成14年
全用途平均 2.9 2.4 4.6 4.9 4.9 5.9
住宅地 1.6 1.4 3.8 4.1 4.2 5.2
商業地 7.8 6.1 8.1 8.0 7.5 8.3

2 二極化

平成13年の全国の地価の状況を概観すると、住宅地・商業地ともに、全体としては下落。

三大都市圏においても、東京圏の商業地を除き下落幅が拡大したが、東京圏では、

横ばいの地点が大幅に増加した。(↓下の図表参照)

利便性・収益性の差や個別の地点のおかれた状況によって、地価の二極化・個別化が

より進行している。

 → 平成13年の地価動向

◆参考・三大都市圏の上昇又は横ばい(上昇率ゼロ)地点数

 住宅地  商業地
 上昇  横ばい  上昇  横ばい
H12 H13 H14 H12 H13 H14 H12 H13 H14 H12 H13 H14
東京圏  0  14  6  0  45  90  1  8  15  9  16  23
大阪圏  0  0  0  0  0  0  0  0  0  0  0  0
名古屋圏  0  5  0  111  130  11  0  2  1  2  0  2

3 三大都市圏と地方圏

◆三大都市圏

住宅地・商業地ともに下落幅はやや拡大

◆地方圏

住宅地・商業地とも、下落幅が拡大した。

商業地の圏域ごとの年別変動率

 平成13年 平成14年  年別変動率
 商業地(全国)  ▲ 7.5→  ▲ 8.3  下落幅拡大
 三大都市圏  ▲ 8.3→  ▲ 8.5  下落幅拡大
 東京圏  ▲ 8.0→  ▲ 7.4  下落幅縮小
 名古屋圏  ▲ 5.6→  ▲ 8.1  下落幅拡大
 大阪圏  ▲11.0→  ▲11.3  下落幅拡大
 地方圏  ▲ 7.0→  ▲ 8.1  下落幅拡大

住宅地の圏域ごとの年別変動率

 平成13年 平成14年  年別変動率
 住宅地(全国)  ▲ 4.2→  ▲ 5.2  下落幅拡大
 三大都市圏  ▲ 5.6→  ▲ 6.5  下落幅拡大
 東京圏  ▲ 5.8→  ▲ 5.9  下落幅拡大
 名古屋圏  ▲ 1.9→  ▲ 4.4  下落幅拡大
 大阪圏  ▲ 6.7→  ▲ 8.6  下落幅拡大
 地方圏  ▲ 2.8→  ▲ 4.0  下落幅拡大

2. 公示価格年別変動率(住宅地)

4年 5年 6年 7年 8年 9年 10年 11年 12年 13年 14年
 東京圏 9.1 14.6 7.8 2.9 5.0 3.4 3.0 6.4 6.8 5.8 5.9
 大阪圏 22.9 17.1 6.8 1.9 4.3 2.2 1.5 5.2 6.1 6.7 8.6
 名古屋圏 5.2 8.6 6.1 4.0 3.6 1.7 0.8 3.3 1.8 1.9 4.4
 三大都市圏 12.5 14.5 7.3 2.8 4.6 2.8 2.2 5.7 5.9 5.6 6.5
 地方平均 2.3 1.7 1.2 0.3 0.6 0.4 0.6 1.9 2.3 2.8 4.0
 全国平均 5.6 8.7 4.7 1.6 2.6 1.6 1.4 3.8 4.1 4.2 5.2

3. 公示価格年別変動率(商業地)

4年 5年 6年 7年 8年 9年 10年 11年 12年 13年 14年
 東京圏 6.9 19.0 18.3 15.4 17.2 13.2 8.2 10.1 9.6 8.0 7.4
 大阪圏 19.5 24.2 19.1 15.3 15.8 9.9 6.8 9.6 11.3 11.0 11.3
 名古屋圏 7.6 13.7 11.5 12.7 12.6 8.5 6.2 11.2 7.3 5.6 8.1
 三大都市圏 10.3 19.2 17.2 14.8 16.0 11.5 7.5 10.2 9.6 8.3 8.5
 地方平均 0.4 5.6 5.9 5.5 5.8 5.4 5.1 6.8 7.0 7.0 8.1
 全国平均 4.0 11.4 11.3 10.0 9.8 7.8 6.1 8.1 8.0 7.5 8.3

4. 公示価格年別変動率(全用途平均)

4年 5年 6年 7年 8年 9年 10年 11年 12年 13年 14年
 東京圏 8.4 14.9 9.4 5.0 7.0 5.1 3.9 7.1 7.4 6.4 6.4
 大阪圏 21.3 17.4 8.5 4.0 6.0 3.4 2.3 5.9 6.9 7.4 9.1
 名古屋圏 5.1 9.3 6.9 5.6 5.2 3.0 1.9 4.9 3.0 2.8 5.3
 三大都市圏 11.6 14.7 8.8 4.8 6.4 4.3 3.2 6.4 6.6 6.1 6.9
 地方圏 1.9 2.3 2.0 1.2 1.8 1.6 1.7 3.0 3.4 3.8 5.0
 全 国 4.6 8.4 5.6 3.0 4.0 2.9 2.4 4.6 4.9 4.9 5.9

→ 公示価格年別変動率

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●平成14年版・土地白書から―最近の地価の動向
 今年の平成14年版土地白書では、

「平均地価の動向をもとに、一律に市況を論じることは難しくなっている」

として、次の2つの例をあげています。

1) 利便性や収益性が高い地点では、地価の下落率が縮小、あるいは上昇する傾向も見られるが、利便性や収益性の劣る地点では、依然として下落傾向にある。

2) 地価公示ポイントごとの過去10年間の地価変動率を見ると、
地価が高い地点ほど下落率が相対的に小さい傾向」 が見られる。


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