次に掲げる行為のうち，宅地建物取引業に当たらないものはどれか。(昭和56年・問36)

２．「Ｂ不動産株式会社が行うビルの賃貸」

４．「Ｄ不動産有限会社が行う宅地の売買」

▼宅地・・・(1)建物の敷地に供せられる土地。〔建物を建てる目的で取引される場合も含む。〕登記簿上の地目や現況の用途は関係ない。

(2)用途地域内で『政令で定める公共の用に供する施設〔道路・河川・水路・公園・広場〕の用に供せられている土地』以外の土地。登記簿上の地目は関係ない。政令で定める公共施設が計画されている予定地も宅地になる。

【正解：該当する】

◆自ら当事者として売買

　自ら当事者として，建売住宅の販売を行うのは『宅地建物取引業』であり，宅建業の免許が必要です。

２．「Ｂ不動産株式会社が行うビルの賃貸」

【正解：該当しない】

◆自ら当事者として不動産を賃貸→宅建業には該当しない

　不動産株式会社という名称に惑わされてはいけません。行うのは『ビルの賃貸』なので，宅建業には該当しません。

【正解：該当する】

◆賃貸の代理・媒介

　宅地建物の賃貸を行うのは宅建業には該当しませんが，依頼を受けて『賃貸の代理・媒介』を行うのは宅建業に該当します。

◆媒介と代理

　代理・・・本人に代わって意思表示をして，相手から意思表示を受けること。法律上の効果は本人に帰属する。

　媒介・・・他人と他人の間の法律行為が成立するように尽力すること。

４．「Ｄ不動産有限会社が行う宅地の売買」

【正解：該当する】

◆自ら当事者として，不動産を売買

　自ら当事者として，宅地の売買を行うのは『宅地建物取引業』であり，宅建業の免許が必要です。