宅建過去問 税法その他 

建物の過去問アーカイブス 平成22年・問50 建築物の構造


 建築物の構造と材料に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。(平成22年・問50)

1 常温において鉄筋と普通コンクリートの熱膨張率は、ほぼ等しい。

2 コンクリートの引張強度は、圧縮強度より大きい。

3 木材の強度は、含水率が大きい状態のほうが小さくなる。

4 集成材は、単板などを積層したもので、大規模な木造建築物に使用される。

<コメント>  
 4肢とも過去問に出題歴がありますが,ソックリ問題が出題された割に正答率は低いです。
●出題論点●
 (肢1) コンクリートの熱膨張率

 (肢2) コンクリートの引張強度

 (肢3) 木材の強度と含水率

 (肢4) 集成材

【正解】

適当 不適当 適当 適当

 正答率  66.0%

1 常温において鉄筋と普通コンクリートの熱膨張率は、ほぼ等しい。

【正解:適当平成13年・問50・肢1

熱膨張率 : コンクリートと鉄筋

 鉄筋とコンクリートは,温度上昇に伴う熱膨張率は,ほぼ等しいとされています。

鉄筋コンクリート

 鉄筋とコンクリートの熱膨張率はほぼ等しいので,温度上昇によりともに膨張し,温度下降によりともに収縮します。このため,コンクリートと中の鉄筋にはズレが生じにくく,安定しています。

2 コンクリートの引張強度は、圧縮強度より大きい。

【正解:不適当平成13年・問50・肢2

コンクリート : 引張強度<圧縮強度

 コンクリ−トは圧縮には強いが,引張には弱く,靭性(粘り強さ)がないと言われています。コンクリートの引張強度は,一般に庄縮強度の10分の1程度とされています。

鉄筋コンクリート

 コンクリートは引張りには弱いため,引張りに強い鉄筋と組み合わせれば,相互に補い合えることになります。

3 木材の強度は、含水率が大きい状態のほうが小さくなる。

【正解:適当平成15年・問50・肢2

木材の強度−含水率が高いと木材の強度が低下する

 木材の含水率が大きく,乾燥が不十分だと,木材の強度は低下して,反りや割れを生じやすくなります。

 したがって,含水率が低い状態の方が木材の強度は大きいということです。

4 集成材は、単板などを積層したもので、大規模な木造建築物に使用される。

【正解:適当平成15年・問50・肢1平成21年・問50・肢4

集成材

 集成材とは,天然木の伸縮 ・ 変形 ・ 割れなどの欠点を取り除いた乾燥した単板などを接着剤を使って積層することにより材質を均質なものにした加工木材です。

 集成材は,大規模な木造建築物の骨組みにも使用されています。


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