統計問題対策 2012
統計問題の出題傾向

●「需給での法令及び実務」として出題

 宅建試験では、平成5年より毎年、統計問題が、税法その他の5問免除科目の中の

宅地及び建物の需給に関する法令及び実務に関すること」の問題の一つとして、

住宅金融公庫・景品表示法とともに出題されてきました。宅建主任者には法令だけでは

なく、宅建業に関する世の中の動きも学んで欲しいというのが試験実施機関の出題の

趣旨であろうと思われます。

●これまでの統計問題の出題傾向

 統計の問題では、まず定番となるデータを見ておく必要があります。当サイトでは、

過去問の分析から定番の出題予想データをお知らせしていますが、まず、どのような

出題傾向なのか把握する必要があるでしょう。出題傾向の変化は今後予想されますが、

今後の試験問題を占うにしても、過去問の出題実績を無視することはできません。

 これまでの出題では、以下のことがまず注目されると思われます。

・細かなデータの数値を覚えるのではなく、大雑把な知識や概況でよい。

・統計データの推移(変化・動向)が出題される事が多い
特に,平成13年度では、4肢とも5年間の推移を知っているか、問う問題でした。

・統計データとしては、宅地・建物の取引や宅建業に関連するものが多い。

・;例年、地価公示・新設住宅着工戸数が出題される。

→ 統計問題全体の出題状況については、入門編をご覧下さい。

●統計問題の位置

 問48 平成13年,14年,15年,16年,17年,18年,19年,20年,21年,22年,23年
 問46 平成12,11,10,9年
 問34 平成8,7年,(元年)
 問33 平成6,5年,(3年)

問題の並び方には規則性があるようです。

●これまでの統計問題の出題方法

=誤っているものはどれか 昭和63年・平成元年・3年・6年・21年
=正しいものはどれか (上記以外の全ての年度)

 また、細かな数字が発表された数値と一致しているかというよりも、

推移や動向、変化について理解しているか、問う問題が目立ちます。


●近年に出題された統計資料集

   12年 13年 14年 15年 16年 17年 18年 19年 20年 21年 22年 23年
地価公示
 (国土交通省)
建築着工統計
 (国土交通省)
法人企業統計
(財務省)
国土交通白書
(国土交通省)
土地白書
(国土交通省)
住宅・土地統計調査
(総務省)

平成12年度版までは「建設白書」。

 平成15年以降は,例年,地価公示新設住宅着工統計土地白書が出題され,
法人企業統計または国土交通白書のどちらかが出題されています。
(21年は新設住宅着工統計の出題はなく,土地白書・国土交通白書・法人企業統計が出題。)

 しかし,平成19年版土地白書で,18年版まで掲載されていたデータの一部が
掲載されなくなっているので,この出題構成は変わる可能性
があります。

  12年 13年 14年 15年 16年
土地白書 土地の所有権

移転登記数

 − 宅地供給量 全国の

土地取引面積

土地取引の

面積規模別件数

法人企業統計  −  −  − 不動産業の

経常利益

不動産業の

売上高

国土交通白書 指定流通機構・

新規登録件数

 − 宅建業者数  −  −
住宅土地統計調査  − 総世帯数<住宅総数  −  −  −

  17年 18年 19年 20年 21年
土地白書 所有主体別状況

(国公有地と私有地)

宅地供給量 土地の所有権

移転登記数

土地の所有権

移転登記数

宅地供給量
法人企業統計 不動産業の売上高と

全産業での比率

 − 不動産業の売上高と

全産業での比率

不動産業の

経常利益

不動産業の

経常利益

国土交通白書  − 宅建業者数  − 宅建業者数
住宅土地統計調査  −  −  −

  22年 23年
土地白書 土地の所有権

移転登記数

土地の所有権

移転登記数

法人企業統計 不動産業の

経常利益

不動産業の

経常利益

国土交通白書  −  −
住宅土地統計調査  −  −

●具体的な数値はどのくらい出題されるのか

 これまでの過去問で、問題文に数値が出てきた出題年は以下の通りです。

 建築着工統計(住宅着工統計)  平成23,22,20,19,18,17,16,15,14,12,11,10,

 昭和63,

 指定流通機構  (建設白書)  平成12,10,9,7,
 住宅・土地統計調査  平成11,7
 地価公示  平成23,20,19,9,6,(5)
 土地取引の面積規模別  (土地白書)  平成16,9
 住宅建設5箇年計画  (建設白書)  平成5
 国有地と私有地  (土地白書)  平成17,6
 所有権移転登記の件数  (土地白書)  平成23,22,20,19
 宅地供給量 (土地白書)  平成21,18,14
 宅建業者  (国土交通白書)  平成21,18,14,6,3
 不動産業のデータ  (法人企業統計)  売上高・19,17,16,
 経常利益・23,22,21,20,15

平成8年、平成13年は具体的な数値は出題されていません。

数値が問題文で出てくるのは、これまでのところ、平均2肢(多くて3肢)ですが、

(上から二桁程度の概数が出題されています。)

地価公示新設住宅着工戸数法人企業統計、所有権移転登記数の数値については要注意です。

折りに触れて統計のデータを読むようにして、慣れていってください。

数字の出ているものの中に正解肢があるとは限らない。

平成9年から12年,15年・16年・18年・19年・20年・21年・22年は、

具体的な数字が問題文の中に

あるものが正解肢になっていますが、7年、14年、17年のように数字が出てこないものが

正解肢になっていることがあります。

正解肢の番号が数年間同じことがある。

 正解肢の番号が複数年にわたって同じことがありますが、余りアテにはなりません。

63

10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23

※23年は全員加点となったが,出題者は正解を2に想定していたと思われる。

 これを見ていただいてもわかりますが、どう見ても <受験者を惑わせることを狙って、複数年、

同一番号にしていただけの話>なので、イキナリ正解番号が変わることがあります。

サービス問題で正解番号を同じにしていたのではなさそうです。


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