税法その他 実戦篇

所得税の過去問アーカイブス 平成18年・問26 住宅ローン控除


住宅借入金を有する場合の所得税額の特別控除 (以下この問において「住宅ローン控除」という。) に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。(平成18年・問26)

1 平成23年中に居住用家屋を居住の用に供した場合において、その前年において居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算の適用を受けているときであっても、平成23年分以降の所得税について住宅ローン控除の適用を受けることができる。

2 平成23年中に居住用家屋を居住の用に供した場合において、その前年において居住用財産を譲渡した場合の 3,000 万円特別控除の適用を受けているときであっても、平成23年分以後の所得税について住宅ローン控除の適用を受けることができる。

3 平成23年中に居住用家屋の敷地の用に供するための土地を取得し、居住用家屋を建築した場合において、同年中に居住の用に供しなかったときは、平成23年分の所得税から住宅ローン控除の適用を受けることができない。

4 平成23年中に居住用家屋を居住の用に供した場合において、住宅ローン控除の適用を受けようとする者のその年分の合計所得金額が 3,000万円を超えるときは、その超える年分の所得税について住宅ローン控除の適用を受けることはできない。

<コメント>  
 
●出題論点●
 

【正解】

×

 正答率  41.9%

1 平成23年中に居住用家屋を居住の用に供した場合において、その前年において居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算の適用を受けているときであっても、平成23年分以降の所得税について住宅ローン控除の適用を受けることができる。

【正解:

◆譲渡損失の損益通算との併用可

 住宅ローン控除は,前年において居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算の適用を受けていても,適用を受けられるので,正しい記述です(租税特別措置法41条7項・8項,41条の5第7項)

2 平成23年中に居住用家屋を居住の用に供した場合において、その前年において居住用財産を譲渡した場合の 3,000 万円特別控除の適用を受けているときであっても、平成23年分以後の所得税について住宅ローン控除の適用を受けることができる。

【正解:×平成9年・問27

◆前年に3,000万円特別控除 ⇒ 住宅ローン控除は適用できない

 居住の用に供した年以前3年間について,所有期間10年超の居住用財産の譲渡についての軽減税率3,000 万円特別控除特定の居住用財産の買換え・交換の特例などの適用を受けているときは,住宅ローン控除の適用を受けることはできません(租税特別措置法35条,41条7項)

居住の用に供した年,その前年,前々年に

 所有期間10年超の居住用財産の譲渡
 についての軽減税率

 3,000 万円特別控除

 特定の居住用財産の買換え・交換の特例

などの適用を受けていると・・・

 ⇒  住宅ローン控除の適用を

 受けることはできない

居住の用に供した年の翌年又は翌々年中に,ほかの資産の譲渡について所有期間10年超の居住用財産の譲渡についての軽減税率3,000 万円特別控除特定の居住用財産の買換え・交換の特例などの適用を受けているときも,各年分の所得税について,住宅ローン控除の適用を受けることはできません(租税特別措置法35条,41条8項)

3 平成23年中に居住用家屋の敷地の用に供するための土地を取得し、居住用家屋を建築した場合において、同年中に居住の用に供しなかったときは、平成23年分の所得税から住宅ローン控除の適用を受けることができない。

【正解:

◆新築後6ヵ月以内に居住の用に供したときに,適用される

 住宅ローン控除は,新築住宅では新築して6ヵ月以内 (取得後6ヵ月以内。増改築では増改築後6ヵ月以内) に居住の用に供したときに,適用されます(租税特別措置法41条1項)

 本肢の場合,平成23年中に新築していますが,平成23年には居住の用に供しなかったので(新築後6ヵ月以内に居住の用に供しなかったことが確定しています),平成23年分の所得税から住宅ローン控除の適用を受けることはできません。

4 平成23年中に居住用家屋を居住の用に供した場合において、住宅ローン控除の適用を受けようとする者のその年分の合計所得金額が 3,000万円を超えるときは、その超える年分の所得税について住宅ローン控除の適用を受けることはできない。

【正解:

◆所得制限

 合計所得金額が 3,000万円を超える年分の所得税については,住宅ローン控除の適用を受けることはできないので,正しい記述です(租税特別措置法41条1項)

●法改正情報

住宅ローン控除の範囲が、近年の法改正で拡大されています
 住宅ローン控除の対象となる増改築の範囲が拡大され、耐震改修工事、バリアフリー改修工事、省エネ改修工事もその対象になりました。

※住宅ローン控除の増改築(耐震改修工事、バリアフリー改修工事、省エネ改修工事)の場合の控除と下記の四つはまったく別物ですから注意してください。

特定の増改築等に係る住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の控除額に係る特例 [バリアフリー改修控除] (租税特別措置法41条の3の2第1項) ⇒住宅ローン控除(増改築)と併用できない。所得制限3,000万円以内。

住宅の省エネ改修工事等に係る住宅借入金等を有する場合の住宅借入金等特別控除の控除額に係る特例[省エネ改修控除] (租税特別措置法41条の3の2第4項) ⇒住宅ローン控除(増改築)と併用できない。所得制限3,000万円以内。

既存住宅に係る特定の改修工事をした場合の所得税額の特別控除 (平成21年4月1日〜平成22年12月31日までの間に居住の用に供したときに適用される) (租税特別措置法41条の19の3第1項) ⇒住宅ローン控除(増改築)と併用できない。所得制限3,000万円以内。

既存住宅の耐震改修をした場合の所得税額の特別控除
 (租税特別措置法41条の19の2) ⇒住宅ローン控除(増改築)と併用できる。所得制限はない。


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