Brush Up! 権利の変動篇
相隣関係・囲繞地通行権・占有権に関する問題 50問時代の全論点収録
※囲繞地通行権 (いにょうち・つうこうけん) は,改正により「公道に至るための他の土地の通行権」(210条) になりました。 このディレクトリーでは,囲繞地通行権を用語として用いています。 |
2001/05/26 相隣関係の基本問題(6問) 類題・平成11年
2005/05/16 相隣関係(4問) 平成16年
2002/08/10 囲繞地通行権1(4問) 平成13年
2003/05/06 囲繞地通行権2(4問) 昭和42年
2003/05/06 相隣関係と公道に至るための通行権(囲繞地通行権)(4問) 昭和62年
2009/11/14 相隣関係と公道に至るための通行権(4問) 平成21年
2003/04/03 占有権の基本問題1 (4問) 昭和51年
2003/04/03 占有権の基本問題2 (4問) 昭和60年
2003/04/03 占有権の基本問題3 (4問) 平成14年
2003/02/04 占有権の基本問題4 (4問) 昭和49年 (再編集)
■ 出題歴 ☆・・・肢問として出題
18年 | 19年 | 20年 | 21年 | |
占有権 | − | − | − | − |
相隣関係 | − | − | − | ○4 |
囲繞地 | − | − | − | ○4 |
4年 | 5年 | 6年 | 7年 | 8年 | 9年 | 10年 | 11年 | 12年 | 13年 | 14年 | 15年 | 16年 | 17年 | |
占有権 | − | − | − | − | − | − | − | − | − | − | ○3 | − | − | − |
相隣関係 | − | − | − | − | − | − | − | ○2 | − | − | − | − | ○7 | − |
囲繞地 | − | − | − | − | − | − | − | − | − | ○3 | − | − | − | − |
56年 | 57年 | 58年 | 59年 | 60年 | 61年 | 62年 | 63年 | 1年 | 2年 | 3年 | 4年 | |
占有権 | − | − | − | − | ○6 | − | − | − | − | − | − | − |
相隣関係 | − | − | − | − | − | − | ○9 | − | − | − | − | − |
囲繞地 | − | − | − | − | − | − | ☆9 | − | − | − | − | − |
相隣関係・・・38,49, 囲繞地・・・42, 占有権・・・49,51肢,
●相隣関係・囲繞地通行権・占有権 |
この領域は、宅建の出題分野としてはマイナーな分野です。大雑把なものでも目を通しておけば安心します。 これまでの宅建の出題は、未出題分野が出るときは条文・判例がほぼソノママの形で出題され、顔なじみになってくると事例問題・思考を要する問題に転化していくというパターンがあります。事例問題といっても通例、司法試験・司法書士などの入り組んだものではなく、基礎的な知識をタメす出題なので恐れる必要はありません。 ▼相隣関係・囲繞地通行権など 所有権の内容・範囲は、法令の制限内において、自由にその使用・収益・処分ができるとしています(民法206条、207条)が、隣接する土地所有者間での土地利用を調整するために、所有権に制限を加えることを認めています。(民法209条〜238条) 相隣関係・囲繞地通行権はこの中で規定されています。(囲繞地通行権は、相隣関係のカテゴリーに含まれますが、出題状況をわかりやすくするため別項目にしています。) 出題としては単発で終わっており、知識問題になっています。やはり宅地建物の取引でアタマにいれておくべき項目が出題されています。これは最近になって初めて出題されたものではなく、昭和の時期でも以前に出題されていたものです。(昭和38,42,62など) 平成11年,16年,21年…相隣関係、平成13年,21年…囲繞地通行権 ▼占有権 物権の占有権は、平成にはいってからは出題がなかったのですが、平成14年に出題されました。 これまでの出題内容としては、占有訴権(昭和60)や占有(昭和51)など基本事項が出題されています。 |
●物権的請求権(返還請求権・妨害排除請求権・妨害予防請求権) |
平成13年の問25肢3で、「取得した土地の上にある建物を、所有権に基づく物権的請求権により除却できるか」問う問題が出題されています。 |
平成13年・問25・肢3
A所有の都市計画法による市街化区域内の宅地:甲地をBが取得した場合において,甲地にA所有の住宅が建っているとき, BがAに対してこれを除却するよう求めるためには,民法の規定によると,Bは,甲地の所有権移転登記を完了していなければならない。 |
【正解:×】 ◆物権的請求権 A(土地の譲渡人)→B(土地の譲受人) Bは,Aから甲地の所有権を取得しているので,BとAは当事者の関係に立っているので,Bは,所有権移転登記を完了していなくても,所有権の権利行使として,Aに建物の除却を求めることができます。〔物権的請求権〕 |