税法その他 実戦篇
登録免許税の過去問アーカイブス 平成元年・問30
居住用家屋の所有権移転登記に係る登録免許税の税率の軽減措置の適用に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。 (平成元年・問30) |
1.「合計所得金額が3,000万円を超える者が受ける登記に対しては,適用されない。」 |
2.「床面積が50平方メートルの住宅用家屋の登記に対しても,適用される。」改 |
3.「住宅用家屋の取得後6月を経過した後に受ける登記に対しては,適用されない。」 |
4.「住宅金融支援機構と一定の金融機関が提携するフラット35の融資対象住宅の登記に対しては,適用されない。」 |
【正解】
1 | 2 | 3 | 4 |
× | ○ | × | × |
住宅用家屋の軽減税率の出題歴 (50問時代) | |
所有権保存 | 平成10年,昭和59年,昭和57年,昭和56年, |
所有権移転 〔売買または競落〕 |
平成15年,平成元年,昭和59年,昭和57年,昭和56年,
(昭和55年), |
抵当権設定 | 昭和59年,昭和57年,昭和56年, |
登記 | 課税標準 | 本則 | 軽減税率 |
所有権保存 | 価額 | 4/1000 | 1.5/1000 |
所有権移転 〔売買または競落〕 |
価額 |
20/1000 土地の売買のみ |
3/1000 |
抵当権設定 | 債権金額 | 4/1000 | 1/1000 |
・相続・法人の合併による移転登記は 4/1000 ・軽減税率の特例の適用は住宅用家屋だけで,「住宅用家屋以外の建物」や「土地」には適用されない。〔平成27年3月31日まで〕(租税特別措置法72条の2〜75条)⇒個人のみ |
●住宅用家屋の所有権の移転登記の税率の軽減 |
第73条 個人が、昭和59年4月1日から平成27年3月31日までの間に建築後使用されたことのない住宅用家屋又は建築後使用されたことのある住宅用家屋のうち政令で定めるものの取得(売買その他の政令で定める原因によるものに限る。)をし、当該個人の居住の用に供した場合には、これらの住宅用家屋の所有権の移転の登記に係る登録免許税の税率は、財務省令で定めるところによりこれらの住宅用家屋の取得後1年以内(1年以内に登記ができないことにつき政令で定めるやむを得ない事情がある場合には、政令で定める期間内。次条において同じ。)に登記を受けるものに限り、登録免許税法第9条の規定にかかわらず、〔価額の〕1000分の3とする。 |
⇒住宅用家屋の軽減税率についての租税特別措置法の施行令は,こちらをご覧ください。
1.「合計所得金額が3,000万円を超える者が受ける登記に対しては,適用されない。」改 |
【正解:×】平成元年,10年 ◆所得要件はない 住宅用家屋の所有権移転登記の軽減税率には,所得要件はないので,本肢は×です。 個人が,平成27年3月31日までの間に未使用住宅又は既存住宅のうち政令で定めるものを売買・競落によって取得し,当該個人の居住の用に供した場合には,これらの住宅用家屋の所有権の移転の登記に係る登録免許税の税率は,原則として住宅用家屋の取得後1年以内に登記を受けるものに限り,〔価額の〕1000分の3になります。(租税特別措置法73条,施行令42条1項,2項) |
2.「床面積が50平方メートルの住宅用家屋の登記に対しても,適用される。」改 |
【正解:○】 ◆床面積要件 所有権移転登記を受けるときに住宅用家屋の軽減税率が適用されるには,未使用住宅又は既存住宅とも『床面積は50平方メートル以上』でなければいけません。 50平方メートルちょうども含まれるので,本肢は○です。 |
3.「住宅用家屋の取得後6月を経過した後に受ける登記に対しては,適用されない。」 |
【正解:×】昭和59年,平成元年,参考・新築1年以内・昭和57年問29肢2 ◆移転登記の場合は,原則として取得後1年以内 所有権移転登記を受けるときに住宅用家屋の軽減税率が適用されるには,未使用住宅又は既存住宅とも『取得後1年以内』であればいいので,本肢は×です。 〔参考問題〕所有権移転登記を受けるときに,住宅用家屋の登録免許税の軽減税率が適用されるのは,新築後1年以内に限られる。【正解:×】 |
4.「住宅金融支援機構と一定の金融機関が提携するフラット35の融資対象住宅の登記に対しては,適用されない。」 |
【正解:×】 ◆住宅金融支援機構の証券化支援事業 住宅金融支援機構と一定の金融機関が提携するフラット35の融資対象となる住宅の登記についても適用されます。住宅用家屋の軽減税率の適用を排除する規定はないので,×です。 |
●登録免許税の宅建過去問Up-To-Date 50問時代の全問収録 〜検索用〜 |
昭和56年問31,昭和57年問29,昭和59年問31,昭和63年問30,平成元年問30,平成3年問28,平成8年問29,平成10年問26,平成14年問27,平成15年問27 |