税法その他 実戦篇

登録免許税の過去問アーカイブス 平成15年・問27


住宅用家屋の所有権の移転の登記に係る登録免許税の税率の軽減措置の適用に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。 (平成15年・問27)

1.「この税率の軽減措置は,木造の住宅用家屋で建築後24年を経過したものを取得した場合において受ける所有権の移転の登記にも適用される。ただし,当該家屋は建築基準法施行令第3章及び第5章の4の規定又は国土交通大臣が財務大臣と協議して定める地震に対する安全性に係る基準に適合するものではないものとする。

2.「この税率の軽減措置は,個人が自己の経営する会社の従業員の社宅として取得した住宅用家屋について受ける所有権の移転の登記にも適用される。」

3.「この税率の軽減措置は,贈与により取得した住宅用家屋について受ける所有権の移転の登記にも適用される。」

4.「この税率の軽減措置は,以前にこの措置の適用を受けたことのある者が新たに取得した住宅用家屋について受ける所有権の移転の登記にも適用される。」

【正解】

× × ×

 住宅用家屋の軽減税率の出題歴 (50問時代)
 所有権保存  平成10年,昭和59年,昭和57年,昭和56年,
 所有権移転
 〔売買または競落〕
 平成15年,平成元年,昭和59年,昭和57年,昭和56年,

 (昭和55年),

 抵当権設定  昭和59年,昭和57年,昭和56年,

 登記  課税標準  本則  軽減税率
 所有権保存  価額  4/1000  1.5/1000
 所有権移転
 〔売買・競落〕
 価額

 20/1000

 土地の売買のみ
 10/1000

 3/1000
 抵当権設定  債権金額  4/1000  1/1000

・相続・法人の合併による移転登記は 4/1000

・軽減税率の特例の適用は住宅用家屋だけで,「住宅用家屋以外の建物」や「土地」には適用されない。〔平成27年3月31日まで〕(租税特別措置法72条の2〜75条)⇒個人のみ

住宅用家屋の所有権の移転登記の税率の軽減
第73条 個人が、昭和59年4月1日から平成27年3月31日までの間に建築後使用されたことのない住宅用家屋又は建築後使用されたことのある住宅用家屋のうち政令で定めるものの取得(売買その他の政令で定める原因によるものに限る。)をし、当該個人の居住の用に供した場合には、これらの住宅用家屋の所有権の移転の登記に係る登録免許税の税率は、財務省令で定めるところによりこれらの住宅用家屋の取得後1年以内(1年以内に登記ができないことにつき政令で定めるやむを得ない事情がある場合には、政令で定める期間内。次条において同じ。)に登記を受けるものに限り、登録免許税法第9条の規定にかかわらず、〔価額の〕1000分の3とする。 

⇒住宅用家屋の軽減税率についての租税特別措置法の施行令は,こちらをご覧ください。

1.「この税率の軽減措置は,木造の住宅用家屋で建築後24年を経過したものを取得した場合において受ける所有権の移転の登記にも適用される。ただし,当該家屋は建築基準法施行令第3章及び第5章の4の規定又は国土交通大臣が財務大臣と協議して定める地震に対する安全性に係る基準に適合するものではないものとする

【正解:×昭和55年問26肢4,56年問31肢2,57年問29肢3,57年問29肢4平成15年参考・平成10年問26肢3

◆既存住宅の所有権移転登記

 既存住宅の取得についても,政令で定めるものについては,所有権移転登記・(住宅取得資金の貸付等に係る場合)抵当権設定登記を受けるときに,住宅用家屋の軽減税率の適用があります。(租税特別措置法73条,75条)

 政令で定める既存住宅とは,床面積の合計が50平方メートル以上であることと築年数の要件を満たしていることを当該個人の申請に基づき当該家屋の所在地の市町村長又は特別区の区長が証明したものです。(租税特別措置法・施行令42条1項,2項)

 ⇒ 登記申請書にその家屋所在地の市町村長〔特別区の区長〕の証明書を添付します。

 原則=木造など   既存住宅では,その取得の日以前20年以内
 例外=鉄骨造・鉄筋コンクリート造・

 鉄骨鉄筋コンクリート造

 その他の財務省令で定めるもの

 既存住宅では,その取得の日以前25年以内

 本肢では,木造の住宅用家屋で建築後24年を経過しているので,築年数の要件〔20年以内〕を満たしていないため,登録免許税の住宅用家屋の税率の軽減措置は適用されません。

●政令で定める既存住宅 −所有権移転登記・抵当権設定登記−
 以下のものであることを,当該個人の申請に基づき,当該家屋の所在地の市町村長又は特別区の区長が証明したもの
 床面積  登記簿上の床面積50平方メートル以上
 築年数  原則  取得の日以前20年以内に建築されたもの
   取得の日以前25年以内に建築されたもの
 区分所有建物  区分所有建物の場合,耐火建築物又は準耐火建築物であり,
 鉄骨造、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造その他の
 財務省令で定めるものに限る

鉄骨造、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造その他の財務省令で定めるもの

平成17年の施行令の改正により,<当該家屋が建築基準法施行令第3章及び第5章の4の規定又は国土交通大臣が財務大臣と協議して定める地震に対する安全性に係る基準に適合するものであること。>が加わり,この場合には築年数は問わないことになった。

 床面積と築年数だけは覚えておきましょう。

2.「この税率の軽減措置は,個人が自己の経営する会社の従業員の社宅として取得した住宅用家屋について受ける所有権の移転の登記にも適用される。」

【正解:×平成10年,15年

◆自己居住用の家屋の取得に適用される

 本肢では,個人が住宅をしたものであっても,経営する会社の従業員が居住するため,軽減措置は適用されません。住宅用家屋の軽減措置は,個人がその家屋を自己の居住の用に供したときにのみ適用されます。

 なお,住宅用家屋の登録免許税の税率の軽減措置は,所有権保存登記・所有権移転登記・抵当権設定登記のいずれも,個人のみに適用され法人には適用されません(租税特別措置法72条の2〜75条)

3.「この税率の軽減措置は,贈与により取得した住宅用家屋について受ける所有権の移転の登記にも適用される。」

【正解:×参考・平成14年

◆売買又は競落による移転登記に軽減税率が適用される

 この軽減税率は,「売買又は競落」により取得した「未使用住宅又は既存住宅のうち政令で定めるもの」について受ける所有権移転登記にのみ適用されます。(租税特別措置法73条,施行令42条3項)

 したがって,贈与により取得した住宅用家屋には適用されません。

4.「この税率の軽減措置は,以前にこの措置の適用を受けたことのある者が新たに取得した住宅用家屋について受ける所有権の移転の登記にも適用される。」

【正解:平成10年,15年

◆既にこの軽減税率を受けていても適用される

 住宅用家屋の税率の軽減措置は,既にこの税率の軽減措置の適用を受けたことのある者が受ける登記にも適用されます。


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