税法その他 実戦篇

不動産取得税の過去問アーカイブス 昭和58年・問30


取得した既存住宅 (自己の居住用に限る) が地方税法及び同法施行令に規定する一定の要件に該当する場合には,不動産取得税の課税標準の算定について一定額を控除することとされているが,次の記述のうちその要件に当たらないものはどれか。 (昭和58年・問30)

1.「当該既存住宅の譲渡者が3年以上保有していた場合」

2.「法改正により復元不能

3.「当該既存住宅が鉄筋コンクリート造であるときは,取得の日前25年以内に新築されたものである場合」

4.「当該既存住宅の床面積が50平方メートル以上240平方メートル以下である場合」

【正解】

該当しない  *     該当する 該当する

【正解:

特例住宅の課税標準の特例−譲渡者の保有年数の要件はない

 新築の特例適用住宅を取得した場合〔面積要件(50〜240平方メートル),(戸建以外の貸家住宅は40〜240平方メートル)〕には,一戸につき1,200万円を課税標準額から控除する特例措置があります。

課税標準 × 税率 = 税額
 
 価格−控除額(1,200万円)=課税標準

◆特例適用住宅 新築住宅・既存住宅・・・・別荘には適用されない

   課税標準  税率  税額
 新築住宅 貸家でもよい 法人にも適用

 ・床面積 50〜240平方メートル

  〔戸建以外の貸家 40〜240平方メートル〕

 1,200万円を

 控除

 ―  ―
 既存住宅 自己居住用のみ 法人不可

 ・居住部分の床面積 50〜240平方メートル

 ・経過年数の要件 20年〔構造により 25年〕

 経過年数により

 控除額は異なる

 ―   

 ―

平成17年の施行令の改正により,経過年数の要件は緩和され,<昭和57年1月1日以後に新築されたもの>,又は,<国土交通大臣が総務大臣と協議して定める地震に対する安全性に係る基準に適合することにつき総務省令で定めるところにより証明がされたもの>であれば適用されることになった。

●地方税法・施行令

第37条の18  法第73条の14第3項 に規定する新築された住宅でまだ人の居住の用に供されたことのないもの以外の住宅で政令で定めるものは、次の各号に掲げるいずれかの要件に該当する住宅でその床面積が50平方メートル以上240平方メートル以下のものとする。

一  当該住宅の取得の日前20年(登記簿に記録された当該住宅の構造が鉄骨造、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造その他の総務省令で定めるものである住宅にあつては、25年)の期間内に新築されたものであること。

二  昭和57年1月1日以後に新築されたものであること。

三  建築基準法施行令 (昭和25年政令第338号) 第3章及び第5章の4の規定又は国土交通大臣が総務大臣と協議して定める地震に対する安全性に係る基準に適合することにつき総務省令で定めるところにより証明がされたものであること。


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