税法その他 実戦篇

固定資産税・不動産取得税の過去問アーカイブス 平成元年・問31


地方税に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。 (平成元年・問31)

1.「土地又は家屋に対して課する固定資産税の課税標準は,地目の変換,家屋の改築等特別の事情がない限り,基準年度以後3年度間据え置かれる。 」

2.「土地又は家屋に対して課する固定資産税の免税点は,特別の場合を除いてそれぞれ30万円,20万円である。」

3.「特別土地保有税の税率は,土地の保有に対しては1.4/100,土地の取得に対しては4/100である。 」

4.「一定の要件を満たす新築住宅を取得した場合,不動産取得税の課税標準の算定について,一戸につき1,200万円を価格から控除する特例措置が適用される。 」

【正解】

×

1.「土地又は家屋に対して課する固定資産税の課税標準は,地目の変換,家屋の改築等特別の事情がない限り,基準年度以後3年度間据え置かれる。 」

【正解:平成元年,15年

◆基準年度

 固定資産税の課税標準は、賦課期日に固定資産課税台帳に登録されている価格(固定資産税評価額)ですが、3年ごとに、いわゆる「評価替え」を行います。

 この評価替えの年度を基準年度と言い、原則として、課税標準はこの年度以降3年間据え置かれます。

 ただし、

 地目の変換(変更)、家屋の改築または損壊その他これらに類する特別の事情

などがあり、評価額が不適当、もしくは課税上著しく均衡を失すると市町村長が認める場合は、基準年度でなくてもその固定資産に対して、評価替えを行います。 

固定資産税の評価は、「固定資産評価員」が行います。(地方税法・404条1項)

●地価が下落した場合の修正価格

 修正価格 

 固定資産税の評価額(固定資産課税台帳の登録価格)は,地目の変換、土地の分合筆、家屋の増改築等があった場合を除き,原則として,基準年度の価格を3年間据え置くこととされています。(平成18年度が基準年度)

 しかし,基準年度の翌年,翌々年に,地価が下落して,市町村長が,基準年度の評価額を課税標準とすることが,固定資産税の課税上著しく均衡を失すると認める場合,<総務大臣が定める修正基準によつて修正した価格 (修正価格)で土地課税台帳等に登録されたものとする。>とされています(地方税法附則17条の2)

2.「土地又は家屋に対して課する固定資産税の免税点は,特別の場合を除いてそれぞれ30万円,20万円である。」

【正解:平成元年,4年

◆免税点 

 同一の納税義務者が同一の市町村内に所有する土地・家屋などの固定資産の課税標準の合計が,

 土地=30万円未満

 家屋=20万円未満

 償却資産=150万円未満

のときは,原則として課税することができません。

 しかし、財政上その他特別の理由があるときは、当該市町村の条例の定めるところによって、土地・家屋・償却資産の課税標準がそれぞれ30万円、20万円、150万円に満たないときであっても、固定資産税を課税できます(地方税法351条)

●類題
「土地に対する固定資産税の免税点は,各筆の土地ごとではなく,一団を形成する土地の区画ごとに適用される。」(宅建・昭和48年)
【正解:×】免税点は,課税標準の合計によるのであり,各筆,一団の土地の区画ごとではない。

3.「特別土地保有税の税率は,土地の保有に対しては1.4/100,土地の取得に対しては4/100である。 」

【正解:×

◆特別土地保有税

 特別土地保有税は市町村税ですが,東京都23区内では都税です。土地投機の抑制や土地供給の促進を目的として,昭和48年度に創設。

 土地の保有に対しては1.4/100,土地の取得に対しては3/100。本肢では,土地の取得の税率が間違っています。

 しかし,資産デフレや経済不況が長引いており,土地流動化の促進を図るため,保有分・取得分ともに平成15年度以降当分の間,新たな課税は行わないとされています。〔完全な課税停止ではないので注意してください。〕

特別土地保有税

4.「一定の要件を満たす新築住宅を取得した場合,不動産取得税の課税標準の算定について,一戸につき1,200万円を価格から控除する特例措置が適用される。 」

【正解:昭和60年,62年,63年,平成元年,2年,7年,10年,12年,16年

◆特例住宅の課税標準の特例

 新築の特例適用住宅を取得した場合〔面積要件(50〜240平方メートル),(戸建以外の貸家住宅は40〜240平方メートル)〕には,一戸につき1,200万円を課税標準額から控除する特例措置があります。

課税標準 × 税率 = 税額
 
 価格−控除額(1,200万円)=課税標準

     新築住宅  既存住宅
 控除される額  1200万円  新築時期によって異なる
 適用住宅  自己居住住宅
 貸家

 個人だけでなく法人が
 取得した場合も適用。

 個人の自己居住住宅のみ
 面積  50〜240平方メートル

 〔戸建以外の貸家では
 40〜240平方メートル〕

 50〜240平方メートル,
 経過年数  ―  取得の日より20年以内

〔鉄骨造・鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート
その他の総務省令で定めるものは25年以内〕

平成17年の施行令の改正により,既存住宅での経過年数の要件は緩和され,<昭和57年1月1日以後に新築されたもの>,又は,<国土交通大臣が総務大臣と協議して定める地震に対する安全性に係る基準に適合することにつき総務省令で定めるところにより証明がされたもの>であれば適用されることになった。


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