税法その他 実戦篇

固定資産税・不動産取得税・都市計画税の過去問アーカイブス 平成6年・問28


地方税に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。 (平成6年・問28)

1.「不動産取得税における『住宅』には,別荘は,含まれない。」

2.「宅地の取得に係る不動産取得税の課税標準は,当該取得が平成24年3月31日までに行われた場合に限り,当該宅地の価格の2/3の額とされる。」

3.「固定資産税の標準税率は,1.4/100 であるが,市町村がその財政上その他の必要があると認める場合においては,標準税率を超える税率で課税することができる。 」

4.「都市計画税の税率は,0.3/100 を超えることができない。」

【正解】

×

1.「不動産取得税における『住宅』には,別荘は,含まれない。」

【正解:

◆別荘=日常の用に供しないもので専ら保養の用に供するもの

 別荘は「家屋」ですが、地方税法での「住宅」には、 「別荘」は含まれません。

(地方税法での別荘日常の用に供しないもので専ら保養の用に供するもの)

 このため、課税標準の特例などの住宅に係わる軽減措置は、田園型・郊外型住宅等の住宅にも適用されますが、別荘には適用されませんので注意してください。⇒ 別荘に不動産取得税が課税されないということではなく,別荘の場合には課税標準の特例などの住宅に係わる軽減措置が適用されないということです。

 ⇒ 別荘の取得に対しては「住宅を取得した場合の課税標準の特例」〔新築住宅では課税標準から1,200万円の控除,既存住宅は建築された日により控除額は異なる。〕,別荘用地の取得に対しては「住宅用地の税額の減額」が適用されません。

住宅の定義(73条4項)

 人の居住の用に供する家屋又は
 家屋のうち人の居住の用に供する部分で、政令で定めるもの

◆地方税法・施行令第36条

 1.地方税法73条4項でいう政令で定めるものは、
   人の居住の用に供する家屋又は
   家屋のうち人の居住の用に供する部分で、別荘以外のものとする。

 2.前項に規定する別荘は、日常生活の用に供しないものとして総務省令で

   定める家屋又はその部分のうち専ら保養の用に供するものとする。

2.「宅地の取得に係る不動産取得税の課税標準は,当該取得が平成24年3月31日までに行われた場合に限り,当該宅地の価格の2/3の額とされる。」

【正解:×昭和59年,平成6年,7年,8年,10年,12年,16年

◆宅地評価土地等の課税標準の特例

 宅地評価土地を取得したときの不動産取得税の課税標準は,当該取得が平成24年3月31日までに行われた場合に限り,土地の登録価格〔固定資産税課税台帳〕の1/2の額になっています。(附則11条の5)

不動産取得税の住宅用地等の課税標準の特例

課税標準 × 税率 = 税額
 ↑ここが1/2

 宅地評価土地の不動産取得税=課税標準(固定資産税評価額)×1/2×3%

◆宅地評価土地とは

 宅地 or 宅地比準土地

 ▼「宅地比準土地」の意味
 宅地以外の土地で、当該土地の取得に対して課する不動産取得税の課税標準と
 なるべき価格が、当該土地とその状況が類似する宅地の不動産取得税の課税標準
 とされる価格に比準する価格によって決定されるもの。

3.「固定資産税の標準税率は,1.4/100 であるが,市町村がその財政上その他の必要があると認める場合においては,標準税率を超える税率で課税することができる。 」

【正解:昭和63年,平成5年,6年,平成9年

◆標準税率

 固定資産税の標準税率は, 1.4/100です。 市町村がその財政上その他の必要があると認める場合においては,標準税率を超える税率で課税することができます。

●平成16年法改正 固定資産税の制限税率の廃止 (地方税法350条1項)

 従来は2.1%を超えて課税することはできませんでしたが,この制限が廃止されました。

 改正前  固定資産税の標準税率は,百分の一・四とする。
 ただし,標準税率を超える税率で課する場合においても,
百分の二・一を超えることができない。
 改正後 固定資産税の標準税率は,百分の一・四とする。
 (改正で但書が削除された。)

●平成16年法改正 標準税率の変更要件の緩和 (地方税法・1条1項5号)

 改正前  政上特別の必要があると認められる場合に限り,税率を変更できる。
 改正後 財政上その他の必要があると認められる場合に,税率を変更できる。

4.「都市計画税の税率は,0.3/100 を超えることができない。」

【正解:

◆都市計画税

 都市計画税は,賦課期日〔1月1日〕に,原則として都市計画区域のうち市街化区域内にある土地・家屋に課される地方税〔市町村税〕で,都市計画事業や土地区画整理事業の費用にあてるためのものです。〔特別な事情があるときには市街化調整区域内にある土地・家屋に課すことができる。〕(702条1項)

 都市計画税は,土地・家屋とも,原則として課税標準は固定資産税の課税標準となるべき価格であり,その税率は最高で0.3/100になっています。

⇔固定資産税では,標準税率の1.4%を超える税率も課すことができますが,都市計画税では0.3%を超えることができません。

都市計画税でも,住宅用地について,課税標準の特例措置があります。

・小規模住宅用地(200平方メートル以下の住宅用地) ・・・価格の1/3

・その他の住宅用地(200平方メートルを超える部分の住宅用地) ・・・価格の2/3

     固定資産税  都市計画税
小規模住宅用地
(200平方メートル以下の住宅用地)
 価格の1/6  価格の1/3
その他の住宅用地
(200平方メートルを超える部分の住宅用地)
 価格の1/3  価格の2/3

都市計画税の課税標準の特例は固定資産税の土地の特例措置の×2倍です。固定資産税の土地の特例措置だけ覚えておけば記憶の節約になります。


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