税法その他 実戦篇
固定資産税・不動産取得税の過去問アーカイブス 平成4年・問30
地方税に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。(平成4年・問30) |
1.「不動産取得税の課税対象である家屋には,住宅のほか工場も含まれる。 」 |
2.「不動産取得税は,一定の面積以下の不動産の取得には,課税されない。」 |
3.「固定資産税は,特別の場合を除き,その課税標準となるべき額が土地にあっては30万円,家屋にあっては20万円に満たない場合は,課することができない。 」 |
4.「面積が200平方メートル以下の住宅用地に対して課する固定資産税の課税標準は,当該住宅用地の課税標準となるべき価格の1/6の額である。」 |
【正解】
1 | 2 | 3 | 4 |
○ | × | ○ | ○ |
1.「不動産取得税の課税対象である家屋には,住宅のほか工場も含まれる。 」 |
【正解:○】 ◆不動産取得税の課税対象となる建物の範囲 不動産取得税は、現実に取得した不動産(土地及び家屋)に課されます。 不動産取得税の課税対象である建物は、家屋という総称で、 住宅・店舗・工場・店舗・倉庫その他の建物 となっています。(73条) また、家屋の取得とは、建売だけでなく、建築した場合も課税対象です。 なお、土地としては、同条に 田、畑、宅地、塩田、鉱泉地、池沼、山林、牧場、原野その他の土地 とあります。原野はまだしもわかりますが、池沼も課税対象になっています。 |
2.「不動産取得税は,一定の面積以下の不動産の取得には,課税されない。」 |
【正解:×】平成2年,4年,8年,16年 ◆免税点 一定金額未満のものには課税できないという規定はありますが,一定面積以下のものには課税されないという規定はありません。東京の表参道のような土地と北海道の原野の土地では同じ面積でも地価が違うのでデタラメの文章だということはすぐわかります。
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3.「固定資産税は,特別の場合を除き,その課税標準となるべき額が土地にあっては30万円,家屋にあっては20万円に満たない場合は,課することができない。 」 |
【正解:○】平成元年,4年 ◆免税点 同一の納税義務者が同一の市町村内に所有する土地・家屋などの固定資産の課税標準の合計が, 土地=30万円未満, 家屋=20万円未満 償却資産=150万円未満 のときは,原則として課税することができません。 しかし、財政上その他特別の理由があるときは、当該市町村の条例の定めるところによって、土地・家屋・償却資産の課税標準がそれぞれ30万円、20万円、150万円に満たないときであっても、固定資産税を課税できます。(地方税法351条) ●免税点の比較→ 未満が免税であることに注意
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●類題 |
「土地に対する固定資産税の免税点は,各筆の土地ごとではなく,一団を形成する土地の区画ごとに適用される。」(宅建・昭和48年) |
【正解:×】免税点は,課税標準の合計によるのであり,各筆,一団の土地の区画ごとではない。 |
4.「面積が200平方メートル以下の住宅用地に対して課する固定資産税の課税標準は,当該住宅用地の課税標準となるべき価格の1/6の額である。」 |
【正解:○】昭和60年,63年,平成4年,14年 ◆小規模住宅用地 200平方メートル以下の住宅用地の固定資産税の課税標準は,価格の1/6です。 住宅用地の課税標準は、以下のように2つに分けて計算します。(349条の3の2)。
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